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施工管理・現場監督の転職先の選び方|ゼネコン・サブコン・専門工事・発注者側・住宅の違いと求人票で見る点

「現場監督」は法令用語ではなく、建設業法が定めるのは主任技術者・監理技術者・監理技術者補佐、請負契約が定めるのが現場代理人です。元請か下請か、下請総額がいくらか、専任を要する工事かで配置される立場が変わり、企業類型(ゼネコン・サブコン・専門工事・住宅・発注者側・CM・派遣)によって日常の仕事の重心も変わります。求人票では配置予定の立場・専任か兼任か・勤務地と転勤・閉所日・時間外労働の上限規制への体制の5点を読む、という順で整理しました。

30秒でわかる結論

「現場監督」は会社の呼び名で、法令上の立場は別にある。建設業法が置くことを求めるのは主任技術者・監理技術者(と監理技術者補佐)、請負契約が置くのが現場代理人です。元請か下請か、下請総額と請負代金がいくらかで、配置される立場と専任の要否が決まります。

企業類型で変わるのは「どの立場で、どこまでを、誰と」やるか。ゼネコン・サブコン・専門工事・住宅・発注者側・CM・派遣は、同じ「施工管理」でも管理する対象と書類仕事の量が違います。

求人票は5つの項目で読む。配置予定の立場、専任か兼任か、勤務地と転勤、閉所日の決まり方、時間外労働の上限規制への体制。この5つが書かれていなければ面接で聞きます。

この記事は建設・製造・物流の職種別ガイドのうち、施工管理・現場監督の転職先の選び方を扱います。「大手か中小か」「年収が上がるか」で選ぶと、入ってから担当する立場や現場の数、転勤の範囲の違いに驚くことになります。建設業法上の立場と企業類型を先に整理し、その違いが求人票のどこに表れるかを順に見ていきます。書類の書き方は施工管理の職務経歴書の書き方、転職理由の組み立ては施工管理の志望動機・転職理由の書き方で扱っているので、ここでは「選び方」に絞ります。

「現場監督」は法令用語ではない:建設業法上の立場で読む

求人票の「現場監督」「施工管理」「工事担当」は会社ごとの呼び名で、法令にその名の立場はありません。建設業法が工事現場に置くことを求めているのは主任技術者または監理技術者で、その職務は「施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理」と「施工に従事する者の技術上の指導監督」です(第26条の4第1項)。現場でいう4管理(工程・品質・安全・原価)のうち、法律が技術者の職務として明記しているのは前の2つと「その他の技術上の管理」で、安全は労働安全衛生法、原価は会社の経営の領域に置かれています。

転職先を比べるときは、まず応募先で自分がどの立場として配置される前提かを知る必要があります。立場は次の表のように分かれ、それぞれ根拠と要件が違います。

立場 根拠と、誰が・いつ置くか なるための要件
主任技術者建設業法第26条第1項。建設業者が請け負った工事を施工するとき、元請・下請を問わず必ず置く第7条第2号イ〜ハ。指定学科卒+実務経験(高卒5年・大卒等3年)、実務経験10年、または2級の技術検定合格など国土交通大臣の認定
監理技術者第26条第2項。発注者から直接請け負った特定建設業者が、下請契約の総額5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上で施工するとき、主任技術者に代えて置く(施行令第2条)第15条第2号イ〜ハ。1級の技術検定合格など、または元請で請負代金4,500万円以上の工事での2年以上の指導監督的実務経験(施行令第5条の3)。土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の指定建設業は1級合格等に限る(施行令第5条の2)。専任の監理技術者は資格者証(有効期間5年)と登録講習の受講が必要(第26条第5項・第27条の18)
監理技術者補佐第26条第3項第2号。専任を要する現場で、監理技術者の職務を補佐する者として専任で置くと、監理技術者が兼任できる施行令第29条。主任技術者の要件を満たし、かつ監理技術者の職務の基礎的な知識・能力を持つと国土交通大臣が定める要件に該当する者(1級の技士補はここに位置づく)
現場代理人請負契約上の受注者の代理人。建設業法は、置く場合にその権限と注文者の意見申出の方法を書面で通知する義務を定めるだけ(第19条の2第1項)。公共工事標準請負契約約款では、現場に常駐して運営・取締りを行い、請負代金の変更・請求・受領と契約解除を除く受注者の権限を行使する(第10条第2項)。主任技術者・監理技術者との兼任は可(同条第5項)法令上の資格要件はない。会社が選び、契約で発注者に通知する
営業所技術者(旧・専任技術者)第7条第2号。営業所ごとに専任で置く、請負契約の締結・履行の技術上の管理をする者。令和6年改正で名称が変わった。一定の要件を満たす現場に限り、主任技術者・監理技術者の職務を兼ねられる(第26条の5、1現場まで=施行令第34条)主任技術者と同じ第7条第2号(特定建設業は第15条第2号)
統括安全衛生責任者/安全衛生責任者労働安全衛生法第15条・第16条。一つの場所で仕事の一部を請け負わせている元方事業者(特定元方事業者)が統括安全衛生責任者を、関係請負人側が安全衛生責任者を選任する統括安全衛生責任者はその場所で事業の実施を統括管理する者(第15条第2項)。元請の所長がこれを兼ねる

主任技術者か監理技術者かは「元請か、下請総額がいくらか」で決まる

監理技術者が置かれるのは発注者から直接請け負った特定建設業者の現場だけです(第26条第2項)。下請の立場で施工する限り、現場の規模がどれだけ大きくても、自社が置くのは主任技術者です。サブコンや専門工事会社からゼネコンへ移ると「監理技術者になれる」という話は、この条文から来ています。逆に、ゼネコンにいても下請総額が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)未満の現場では主任技術者です。

専任を要する監理技術者には資格者証の交付(第27条の18)と登録講習の受講(第26条第5項)が必要で、求人票では応募要件の「監理技術者資格者証をお持ちの方」として表れます。

「専任」の意味と、兼任できる例外

公共性のある施設・工作物や多数の者が利用する施設に関する重要な工事(国・地方公共団体が注文者の工事、学校・病院・事務所・共同住宅・工場など施行令第27条第1項が列挙する施設の工事)で、請負代金の額が4,500万円(建築一式工事は9,000万円)以上のものは、主任技術者・監理技術者を工事現場ごとに専任で置かなければなりません(第26条第3項、施行令第27条)。専任の現場を持つ間は、他の現場を担当できません。

例外は2つです。請負代金が1億円(建築一式工事は2億円)未満で移動時間・連絡方法・情報通信技術の活用について国土交通省令の要件を満たす場合の2現場までの兼任(第26条第3項第1号、施行令第28条・第30条)と、監理技術者補佐を専任で置いた場合の監理技術者の兼任(同項第2号、施行令第29条)です。求人票の「専任」「複数現場担当」「所長候補」「次席」は、この区分のどこに置かれる前提かを表しています。同じ会社でも、専任を要する規模帯の現場を主に持つ部署と、小規模現場を掛け持ちする部署では働き方が違います。

技士補と監理技術者補佐

技術検定は第一次検定と第二次検定に分かれ(第27条第2項)、第一次検定に合格した者は級と検定種目の名称を冠した技士補、第二次検定に合格した者は技士を称することができます(同条第7項、施行令第40条)。検定種目は建設機械施工管理・土木施工管理・建築施工管理・電気工事施工管理・管工事施工管理・電気通信工事施工管理・造園施工管理の7つで(施行令第37条第1項)、1級は監理技術者として、2級は主任技術者として必要な知識・能力を判定するものと位置づけられています(同条第3項・第4項)。

技士補は主任技術者の資格そのものではありませんが、1級の技士補は上で見た監理技術者補佐として専任配置され、監理技術者の兼任を可能にする立場になります。1級の第一次検定に合格した段階で転職する場合、応募先がこの位置づけを採用計画に組み込んでいるかどうかで評価が変わります。資格欄には「1級建築施工管理技士補(第一次検定合格・20◯◯年◯月)」のように、第一次検定の合格であることが分かる形で書いてください。資格欄全体の書き方は資格・スキル欄の書き方にまとめています。

企業類型で何が変わるか

同じ「施工管理」の求人でも、会社がどの立場で工事に関わるかによって、配置される立場、管理する対象、書類仕事の量、現場の数が変わります。通称ではなく、建設業法上「元請か下請か」「特定建設業か一般建設業か」「建設業者か発注者か」で整理すると、求人票を比べる軸がそろいます。

類型 建設業法上の関わり方と配置される立場 日常の仕事の重心
大手・準大手ゼネコン元請・特定建設業者。専任を要する規模帯の現場が中心で、監理技術者・監理技術者補佐・現場代理人(所長)が配置される。施工体制台帳と施工体系図の作成義務を負う側(第24条の8)。統括安全衛生責任者を選任する側(安衛法第15条)下請(専門工事会社)の施工の調整と、発注者・設計者との協議。自ら手を動かす工事は少なく、工程・品質・安全の計画と書類、下請への指導(第24条の7)が仕事の大半
中堅・地場ゼネコン元請。公共工事(施行令第27条第1項第1号=国・地方公共団体が注文者)の比率が高い会社が多く、専任を要する現場と要しない現場が混在する。特定建設業か一般建設業かは会社による大手と同じ元請の仕事を、少ない人数で担う。1人が現場代理人と監理技術者(または主任技術者)を兼ねる(約款第10条第5項)ことが前提の求人が多い。営業所の近くの現場が中心
サブコン(電気・空調衛生・設備)ゼネコンの下請として入る現場では主任技術者。自社が発注者から直接受ける改修・設備更新工事では元請。検定種目は電気工事施工管理・管工事施工管理・電気通信工事施工管理自社の工種の施工図・施工計画と、元請の工程への合わせ込み。協力会社(さらに下請)の管理。電気工事なら電気工事士法・電気工事業法の線引きが加わる(電気工事士の転職)
専門工事会社(躯体・仕上げ・土工・鉄骨など)下請。主任技術者。特定専門工事(第26条の3)では、元請が置く主任技術者が下請分の職務を併せて行う合意ができ、下請側は主任技術者を置かなくてよい場合がある自社の職人・協力会社の手配と段取り、歩掛かりと原価、安全衛生責任者としての元請との連絡(安衛法第16条)。現場に出る時間が長い
ハウスメーカー・住宅会社・工務店元請。1件の請負代金が専任を要する額(建築一式工事9,000万円)に届かない現場が中心のため、主任技術者が複数現場を担当する前提同時に多数の現場を回し、施主との打合せ・近隣対応・引渡しまでを担う。1現場あたりの滞在時間が短く、移動と電話・写真の管理が多い
発注者側(デベロッパー・施設所有者の工事部門・官公庁の技術職)建設業者ではなく「発注者」(第2条第5項)。主任技術者・監理技術者は置かない。契約上は監督員(第19条の2第2項、約款第9条)として受注者を監督する立場発注・設計・積算・工程の承認・検査。施工は受注者がやるので、自分で現場を動かすことはない。工期設定と予算の判断が中心
CM・PM(コンストラクション/プロジェクトマネジメント)発注者の補助者として、設計者・施工者の間に入る。CM会社自身が施工を請け負わない形(ピュアCM)では建設業者として技術者を置く義務は生じない。請負を伴う形は元請の扱い発注方式の設計、コスト・工程の管理と報告、複数の請負者の調整。書類と会議の比率が高い
派遣技術者労働者派遣法第4条第1項第2号が禁止する「建設業務」は建設・解体等の作業とその準備の作業で、施工管理の業務はこれに当たらない前提で求人が成立している。雇用主は派遣元なので、派遣先の主任技術者・監理技術者になることは前提にしない派遣先の現場で担当・補助として働く。派遣先が変わるため経験の幅は広がるが、所長経験は積みにくい(派遣・契約社員の職務経歴書)

この表から、よくある移動の意味が読めます。サブコン・専門工事からゼネコンへは「下請の主任技術者」から「元請の監理技術者(候補)」への移動で、求められるのは下請を使う側の調整と書類の経験です。ゼネコンから発注者側へは「技術者を置く側」から「監督員として検査する側」への移動で、施工の知識は活きますが、現場を自分で動かす仕事ではなくなります。

求人票で見る5つの項目

類型の違いは、求人票では特定の項目に表れます。次の5つは、書かれていなければ面接で聞く項目です。「風通しがよい」「残業少なめ」といった形容ではなく、制度上の言葉で答えが返ってくるかを見てください。

見る項目 求人票・面接で確認する言葉 なぜ見るか
1. 配置予定の立場「監理技術者」「主任技術者」「監理技術者補佐」「現場代理人(所長)」「担当・次席」のどれで配置する予定か。応募要件に資格者証・1級・2級・技士補のどれが書かれているか立場で職務の範囲と責任が変わる(第26条・第26条の4)。「施工管理」の一語では、所長候補なのか担当なのか分からない
2. 専任か、兼任か主に担当する現場の請負代金の規模帯。「専任」か「複数現場担当」か。兼任なら、何現場を同時に持つ前提か(法令上の上限は2現場=施行令第30条)専任を要する現場(4,500万円・建築一式9,000万円以上)は1現場に張りつく働き方、兼任は移動の多い働き方になる
3. 勤務地と転勤所属する営業所(支店)と、担当する現場の地理的な範囲。現場ごとの赴任・単身赴任の有無。「全国転勤あり」か「エリア限定」か。現場の終了後に次の現場がどこになるかの決め方許可は営業所の所在地で区分され(第3条第1項)、現場は営業所と別の場所にある。専任の現場を持つ間はその現場に拘束されるため、勤務地は「営業所」ではなく「現場」で決まる
4. 閉所日の決まり方「4週8閉所」「週休2日工事」などの言葉があるか。閉所日と自分の休日が一致するか(閉所日に書類仕事で出ることがあるか)。年間休日数と、現場閉所日数を分けて答えられるか現場の閉所は発注者と工期で決まり、個人の休日は会社の就業規則で決まる。2つは別物で、閉所していても技術者が出勤している現場はある
5. 時間外労働の上限規制への体制36協定に特別条項があるか、特別条項を使う月がどれくらいあるかを答えられるか。工期の設定で発注者と協議する仕組みがあるか。労働時間の把握を現場でどうしているか建設の事業への猶予は令和6年3月31日で終了し、限度時間(月45時間・年360時間)と特別条項の上限(年720時間・月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内)が適用されている(労基法第36条、附則第139条第2項)。災害復旧・復興の事業だけは月100時間未満と平均80時間の規制が適用除外(同条第1項)

配置予定の立場は「候補」の意味まで聞く

「監理技術者候補」「所長候補」と書かれていても、実際にその立場に就く時期は会社の現場の予定で決まります。面接では、入社後最初に配置される現場の規模帯と立場、そのあと何年目でどの立場を任せる計画かを聞いてください。監理技術者資格者証を持っているのに担当として長く置かれる会社もあれば、2級しか持っていない段階から主任技術者として単独で現場を任せる会社もあります。どちらが良いかは、あなたが次に積みたい経験によります。

勤務地は「営業所」ではなく「現場」で聞く

建設業の許可は営業所の所在地で区分されますが(第3条第1項)、働く場所は現場です。専任を要する現場に配置されれば、その現場が終わるまで数か月から数年、そこに通うことになります。求人票の勤務地欄に支店名しか書かれていない場合、現場の分布(県内中心か、ブロック単位か、全国か)と、現場終了後の次の配置の決め方を聞いてください。営業所技術者(旧・専任技術者)として営業所に常勤し、一定の要件の現場に限って主任技術者を兼ねる働き方(第26条の5)も、転勤を避けたい人には選択肢になります。

閉所日と上限規制は「運用の数字」で聞く

「4週8閉所」は現場を閉める日数の言い方で、技術者個人の休日の数ではありません。閉所日に現場事務所を開ける運用があるか、年間休日数が就業規則でどう決まっているかを分けて聞きます。時間外労働も同じで、「残業は減っています」という説明ではなく、36協定の特別条項の有無と、月45時間を超える月が年に何か月あるかで聞きます。数字は会社ごとに違います。業界の相場は「その会社の数字が高いのか低いのか」を測る物差しとして使います(次の節に公的統計をまとめました)。災害復旧・復興の事業を多く請ける会社かどうかも、適用される規制が変わる(附則第139条第1項)ので確認しておく事項です。

年収・残業・求人倍率の相場を、求人票を読む物差しにする

5つの項目の答えは会社ごとに違います。ただ、提示された数字が業界のどのあたりに位置するかを知らないと、2社を比べることもできません。厚生労働省の公的統計から、建築・土木の施工管理(統計上の区分は「建築技術者」「土木技術者」)の年収・月給・賞与・労働時間と、ハローワーク求人の倍率・月給をまとめました。

転職者が実際に判断に使うのは次の4点です。自分の年齢帯の年収(表3)、ゼネコンかサブコンかで変わる規模別の差(表2)、転職直後に提示されやすい経験年数別の月給(表4)、そして求人倍率=自分が選ぶ側に立てるか(表1)です。

転職判断の物差し

建築施工管理・土木施工管理の賃金・労働時間・求人倍率

賃金・労働時間は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・企業規模10人以上)、求人倍率と求人票の月給は同省の職業情報提供サイト job tag に掲載のハローワーク求人統計(令和7年度)。年収は「残業代込みの月給×12+年間賞与」の換算値です。

1. 平均の姿(この職種で働く人の真ん中あたり)

項目 建築施工管理土木施工管理
年収(換算)679万円625万円
残業代込みの月給45.6万円41.8万円
残業代を除いた月給40.8万円38.4万円
年間賞与131.6万円123.5万円
平均年齢43.4歳46歳
平均勤続年数12.9年13.4年
月の所定内労働時間166時間162時間
月の残業時間17時間12時間
集計対象の労働者数373,320人308,050人
有効求人倍率(令和7年度)8.62倍15.74倍
求人票の月給(ハローワーク平均)34.2万円35.2万円

求人票の月給は、ハローワーク求人に書かれた賃金(下限と上限の中間値)の平均で、残業代や賞与を含みません。「残業代込みの月給」より低く出るのが普通です。求人倍率は求職者1人あたりの求人数で、1倍を大きく超えるほど「選ぶ側」に立てます(全職業の平均は1.1倍・令和7年度・職業別集計の職業計)。 求人統計の職業区分は「建築施工管理技術者」・「土木施工管理技術者」です。

2. 会社の規模で変わる額(同じ職種でもここが分かれ目)

職種 企業規模 年収(換算) 残業代込みの月給 年間賞与 月の残業 平均勤続
建築施工管理 1,000人以上 860万円 56万円 188万円 23時間 13.6年
100〜999人 659万円 44.8万円 122.4万円 23時間 11.7年
10〜99人 585万円 40万円 105万円 10時間 13.4年
土木施工管理 1,000人以上 760万円 50万円 160.4万円 21時間 14.4年
100〜999人 655万円 42万円 151.1万円 17時間 12.7年
10〜99人 563万円 38.9万円 97.3万円 6時間 13.4年

3. 年齢別の年収(換算・万円)— 自分の年齢帯の列を見る

職種 20-2425-2930-3435-3940-4445-4950-5455-5960-64
建築施工管理 411551636710747765808880743
土木施工管理 435555599668625686726735646

4. 経験年数別の月給(残業代を除く・万円)— 転職直後に提示されやすい帯

職種 0年1〜4年5〜9年10〜14年15年以上
建築施工管理 29.131.636.14148.4
土木施工管理 30.430.734.638.142.9

「経験年数」はその職種での通算年数で、会社を変えてもリセットされません。「0年」はその職種に就いたばかりの人の額です。

産業全体の働き方の目安: 建設業で働く一般労働者は月に20日出勤し、総労働時間164.3時間のうち残業は13.5時間(全産業は19.2日・160.5時間のうち残業13.2時間)。厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」(事業所規模5人以上)。

この数字の読み方

  • 年収(換算)は残業代込みです。求人票の「年収例」が残業代を含む額か、固定残業代なら何時間分かを必ず確認します。
  • 表2の規模別は「大手だから高い」の中身です。1,000人以上と10〜99人の差は賞与だけでなく月給そのものに出ています。賞与は「昨年度の支給実績は何か月分か」で聞きます。
  • 土木施工管理のように求人倍率が高い職種では、求職者1人に求人が複数ある状態です。閉所日や36協定の運用を質問しても不利にはなりません。
  • 求人票の月給(ハローワーク平均)は、統計の月給より低く出るのが普通です。提示額がハローワーク平均に近ければ、その会社の中では下限寄りの提示と読めます。

出典・取得日

取得日 2026年10月18日。統計の職業区分は記事の職種と完全には一致しません。各社の求人票の数字を読むための物差しとして使ってください。

移る方向別に、書類で前に出す経験

類型をまたぐ転職では、応募先が知りたいことが変わります。前の会社での経験を応募先の類型で求められる形に並べ替えて書くのが基本です。工事は通称ではなく、工事種別(建築一式・土木一式・電気・管など)、元請か下請か、請負代金の帯、自分の立場を建設業法の用語で書き、工事ごとに表にします。具体的な書き方は施工管理の職務経歴書の書き方に、数字の拾い方は実績を数字に置き換える手順にあります。

移る方向 応募先が知りたいこと 書類で前に出す経験
サブコン・専門工事 → ゼネコン元請の立場で下請を使う側の調整ができるか。自社工種以外の工程を読めるか。監理技術者の要件(1級・資格者証)を持っているか元請の工程会議での調整内容、他工種との取り合いの解決、自社が元請だった改修工事での主任技術者経験、1級の取得年月と資格者証の有無
ゼネコン → 発注者側受注者の提出書類を検査・承認する側に回れるか。積算・予算・工期設定の感覚があるか。施工を手放せるか発注者・監督員との協議の経験(設計変更・工期変更の手続き)、施工計画書や施工体制台帳を作成した側としての知識、原価管理の実績、検査対応
地場 ⇄ 大手ゼネコン大手へ:専任を要する規模帯の現場で所長以外の役割(次席・担当・補佐)に入り、分業に慣れられるか。地場へ:少人数で現場代理人・監理技術者・安全を兼ねられるか大手へは、1人で回した経験を「全体を見た経験」として書き、担当したい領域(工程・品質・安全・原価)を明示する。地場へは、分業で担当した領域を1人で回すときにどう組み合わせるかを書く
住宅 → 非住宅の建築一式専任を要する規模の現場に張りついて、長い工期の工程と多工種の調整ができるか同時に回していた現場数と、その中で工程・品質を管理した方法。鉄骨造・RC造の経験があれば規模と構造を明記。2級から1級への受検計画

転職理由は、書類では一行です。長時間、休日、転勤、書類仕事、原価の責任といった不満は、「次の会社でどの立場で、どの規模の工事を担当したいか」に置き換えて書きます。その変換表と応募先類型別の接続のしかたは施工管理の志望動機・転職理由の書き方にまとめています。

応募前のチェックリスト

  • 応募先が元請か下請か、特定建設業か一般建設業か、建設業者か発注者かを確認した
  • 配置予定の立場(監理技術者/主任技術者/監理技術者補佐/現場代理人/担当)と、「候補」なら就く時期の目安を聞いた
  • 主に担当する現場の請負代金の規模帯と、専任か複数現場の兼任かを確認した
  • 勤務地を営業所ではなく現場の分布で聞き、現場終了後の次の配置の決め方を確認した
  • 閉所日の決まり方と、自分の休日(年間休日数)を分けて確認した
  • 36協定の特別条項の有無と、月45時間を超える月が年に何か月あるかを聞いた
  • 災害復旧・復興の工事を主に請ける会社かどうかを確認した
  • 職務経歴書の工事経歴を、工事種別・元請か下請か・請負代金の帯・自分の立場(建設業法の用語)で表にした
  • 資格は「1級◯◯施工管理技士(取得年月)」「技士補(第一次検定合格)」「監理技術者資格者証(交付年月・講習修了年月)」を区別して書いた
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よくある質問

現場監督と施工管理は同じ仕事ですか?

どちらも法令用語ではなく、会社ごとの呼び名です。建設業法が工事現場に置くことを求めているのは、施工の技術上の管理をつかさどる主任技術者または監理技術者(第26条第1項・第2項)で、その職務は施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理と、施工に従事する者の技術上の指導監督です(第26条の4第1項)。現場代理人は請負契約上の受注者の代理人で、建設業法は権限などを注文者に書面で通知する義務を定めるだけです(第19条の2第1項)。求人票の「現場監督」「施工管理」が、このどの立場として配置される前提なのかを確認してください。

主任技術者と監理技術者は何が違いますか?

建設業者は請け負った工事を施工するとき主任技術者を置かなければなりません(建設業法第26条第1項)。発注者から直接請け負った特定建設業者が、下請契約の請負代金の総額が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上になる工事を施工するときは、主任技術者に代えて監理技術者を置きます(同条第2項、施行令第2条)。つまり監理技術者が置かれるのは元請の現場だけで、下請の現場は常に主任技術者です。専任を要する監理技術者は、監理技術者資格者証の交付を受け(第27条の18、有効期間5年)、登録講習を受講した者から選任します(第26条第5項)。講習は受講した日の属する年の翌年から起算して5年以内に受け直す必要があります(施行規則第17条の21)。

求人票の「専任」とはどういう意味ですか。複数現場の兼任はできますか?

公共性のある施設や多数の者が利用する施設に関する重要な工事で、請負代金の額が4,500万円(建築一式工事は9,000万円)以上のものは、主任技術者・監理技術者を工事現場ごとに専任で置かなければなりません(建設業法第26条第3項、施行令第27条)。専任の現場に配置される間は他の現場を持てません。例外は2つあり、請負代金が1億円(建築一式工事は2億円)未満で、現場間の移動時間や連絡方法、情報通信技術の活用について国土交通省令の要件を満たす場合は、2現場まで兼任できます(同項第1号、施行令第28条・第30条)。もう1つは、監理技術者の職務を補佐する者(監理技術者補佐)を専任で置く場合で、監理技術者は専任でなくてよくなります(同項第2号)。求人票に「専任」とあるか、「複数現場担当」とあるかで、担当する現場の規模帯と働き方が変わります。

「技士補」とは何ですか。転職で評価されますか?

技術検定は第一次検定と第二次検定に分かれ(建設業法第27条第2項)、第一次検定に合格した者は級と検定種目の名称を冠した「技士補」、第二次検定に合格した者は「技士」を称することができます(同条第7項、施行令第40条)。検定種目は建設機械施工管理・土木施工管理・建築施工管理・電気工事施工管理・管工事施工管理・電気通信工事施工管理・造園施工管理の7つです(施行令第37条)。技士補は主任技術者になれる資格ではありませんが、1級の技士補など国土交通大臣が定める要件に該当する者は、監理技術者の職務を補佐する者(監理技術者補佐)として専任で配置され、監理技術者の兼任を可能にする立場になります(第26条第3項第2号、施行令第29条)。書類には「1級建築施工管理技士補(第一次検定合格、取得年月)」のように、第一次検定の合格であることが分かる形で書きます。

2024年4月から建設業の残業にはどんな上限がかかっていますか?

労働基準法第36条の時間外労働の限度時間は1か月45時間・1年360時間で、臨時的に特別な事情がある場合の特別条項でも、1年720時間以内、1か月100時間未満(休日労働を含む)、2〜6か月の平均が80時間以内(休日労働を含む)、月45時間を超えられるのは年6か月までです。建設の事業はこの規制の適用が猶予されていましたが、猶予は令和6年3月31日までで終わり(同法附則第139条第2項)、以後は他の業種と同じ一般則が適用されます。ただし災害時の復旧・復興の事業に限っては、1か月100時間未満と2〜6か月平均80時間以内の規制が当分の間適用されません(同条第1項)。求人票では36協定の特別条項の有無と、発注者側を含めて工期の設定をどう調整しているかを確認します。

参考:e-Gov法令検索「建設業法」第2条・第3条・第7条・第15条・第19条の2・第24条の7・第24条の8・第26条・第26条の2〜第26条の5・第27条・第27条の18/同「建設業法施行令」第2条・第5条の2・第5条の3・第27条〜第30条・第34条・第37条・第40条/同「建設業法施行規則」第17条の21/同「労働基準法」第36条・附則第139条/同「労働安全衛生法」第15条・第16条/同「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」第4条/国土交通省「建設工事標準請負契約約款について」(公共工事標準請負契約約款 第9条・第10条)

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