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電気工事士の転職|第一種・第二種・認定電気工事従事者でできる仕事の線引きと、転職先の類型・書類の書き方

電気工事士の転職は「どの資格でどの電気工作物の工事ができるか」から逆算すると迷いません。電気工事士法の現行条文で第一種・第二種・認定電気工事従事者・特種電気工事資格者の作業範囲を表にし、電気工事会社・サブコン・ビルメンテナンス・鉄道/電力/通信・工場の設備保全・住宅・再エネの各類型で求人票のどこを見るか、電気工事業法の主任電気工事士と建設業法の電気工事施工管理技士が転職で持つ意味、資格欄と工事経歴の書き方までまとめました。

30秒でわかる結論

できる工事は「電気工作物の種類」で決まる。一般用電気工作物等は第二種でよく、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備など)は第一種が必要です。自家用のうち600V以下の部分は認定電気工事従事者、ネオンと非常用予備発電装置は特種電気工事資格者の領域です。

転職先の類型は、扱う電気工作物と「営業所に誰が要るか」で読む。住宅・店舗の内線工事会社は第二種と主任電気工事士、ビル・工場のサブコンや設備保全は第一種や認定電気工事従事者、管理側へ進むなら電気工事施工管理技士が軸になります。

書類は資格の正式名称・交付者と、工事ごとの「一般用か自家用か・電圧・設備・立場」で書く。この単位で書けば、応募先はどの線引きの経験かを一読で判断できます。

この記事は建設・製造・物流の職種別ガイドのうち、電気工事士の転職を扱います。「第一種と第二種のどちらが有利か」「ビルメンや工場に移れるか」という問いは、電気工事士法が決めている資格ごとの作業範囲から逆算すると答えが出ます。先にその線引きを現行条文で確かめ、次に転職先の類型ごとに何が求められるか、最後に書類の書き方を見ていきます。

電気工事士法の線引き:どの資格で、どの電気工作物の工事ができるか

電気工事士法は、電気工事の作業に従事できる人を「工事の対象となる電気工作物の種類」で分けています。まず対象の分け方を押さえます。

  • 一般用電気工作物等(第2条第1項)— 電気事業法第38条第1項の一般用電気工作物と、同条第3項の小規模事業用電気工作物の総称です。一般用電気工作物は、他の者から低圧(電気事業法施行規則第48条第1項で600V)で受電し、構内に設置する電気を使用するための電気工作物が中心です。一般住宅や小規模な店舗・事務所がこれに当たります。
  • 自家用電気工作物(第2条第2項)— 電気事業法上の自家用電気工作物のうち、小規模事業用電気工作物、発電所、蓄電所、変電所、最大電力500kW以上の需要設備、送電線路、保安通信設備を除いたものです(施行規則第1条の2)。高圧で受電するビル・工場・商業施設のうち最大電力500kW未満のものが典型です。

この2つに対して、資格ごとに従事できる作業が第3条で決まっています。

資格 従事できる電気工事の作業 根拠 交付者
第一種電気工事士自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備など)に係る電気工事の作業と、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業の両方。特殊電気工事は除く第3条第1項・第2項都道府県知事(第4条第2項)
第二種電気工事士一般用電気工作物等に係る電気工事の作業のみ。自家用電気工作物の工事には従事できない第3条第2項都道府県知事(第4条第2項)
認定電気工事従事者自家用電気工作物に係る電気工事のうち簡易電気工事=電圧600V以下で使用する自家用電気工作物に係る電気工事(電線路に係るものを除く)の作業。第一種でなくても従事できる第3条第4項、施行規則第2条の3経済産業大臣(第4条の2第1項)
特種電気工事資格者自家用電気工作物に係る電気工事のうち特殊電気工事=ネオン工事と非常用予備発電装置工事の作業。認定証は特殊電気工事の種類ごとに交付され、第一種電気工事士であってもこの認定証がなければ従事できない第3条第3項、第4条の2第2項、施行規則第2条の2経済産業大臣(第4条の2第1項)

表から読み取れる実務上の要点は3つです。

  • 第二種のままでは、高圧受電のビル・工場の工事に原則入れない。入る道は、第一種免状を取るか、認定電気工事従事者認定証を取って600V以下の部分(動力・照明・コンセント回路など)を担当するかの2つです。
  • 第一種は第二種の上位互換だが、特殊電気工事だけは別。ネオンサインや非常用発電機の工事を扱う会社に移るなら、特種電気工事資格者認定証がその種類ごとに必要です。
  • 最大電力500kW以上の需要設備や発電所・変電所・送電線路は、電気工事士法の「自家用電気工作物」から除かれている。大規模工場や電力・鉄道の送配電設備は、電気工事士法の資格制度とは別の体系(電気事業法上の保安規程や電気主任技術者の監督)で動いています。この領域の求人で電気工事士免状が「必須」ではなく「歓迎」と書かれるのはそのためです。

資格がなくてもできる「軽微な工事」と「軽微な作業」

電気工事士法第2条第3項ただし書は、政令で定める軽微な工事(600V以下で使用する接続器や開閉器にコードを接続する工事、電気機器の端子への電線のねじ止め、電力量計やヒューズの取付け・取外しなど。施行令第1条)を「電気工事」から除いています。また第3条の各項は「保安上支障がないと認められる作業」を除いており、施行規則第2条は電線の接続や造営材への取付けといった作業を列挙したうえで、それ以外の作業と、有資格者が行うこれらの作業の補助を資格なしで行える範囲としています。

転職の書類でこの線引きが効くのは、見習い期間や無資格時代の経験をどう書くかです。「電気工事に従事」ではなく「第二種電気工事士の補助作業(ケーブル搬入・配管支持・結線の補助)に従事」と書けば、法令上も正確で、実務の中身も伝わります。

第一種には5年ごとの講習と、免状交付に3年の実務経験がある

第一種電気工事士は、免状の交付を受けた日から5年以内に、経済産業大臣の指定する者が行う自家用電気工作物の保安に関する講習を受けなければならず、受講後も同様に続きます(第4条の3)。第二種にこの義務はありません。

また、第一種免状の交付を受けるには、試験合格に加えて経済産業省令で定める実務経験が必要で(第4条第3項第1号)、施行規則第2条の4第2項はこれを3年以上の従事としています。実務経験として数えられる工事からは、軽微な工事、特殊電気工事、電圧5万V以上で使用する架空電線路に係る工事、保安通信設備に係る工事が除かれます(同条第1項)。試験に合格しても実務経験が足りなければ免状は交付されないので、書類では「第一種電気工事士試験 合格」と「第一種電気工事士免状 取得」を書き分けてください。採用側はこの違いで、入社後すぐ自家用電気工作物の工事に配置できるかを判断します。

転職先の類型と、そこで求められる資格・経験

電気工事士の転職先は「電気工事会社」と一括りにされがちですが、主に扱う電気工作物が一般用か自家用かで、必要な資格も日々の仕事も変わります。類型ごとに、求人票で確認する点と前に出す経験を整理します。

転職先の類型 主に扱う電気工作物 求人票で見る点・効く資格と経験
電気工事会社(住宅・店舗・小規模事務所の内線)一般用電気工作物等第二種で作業に従事できる。登録電気工事業者なら営業所ごとに主任電気工事士が要るため、「第二種+実務3年」か第一種が評価される(電気工事業法第19条)。前に出す経験は、分電盤・幹線・コンセント・照明回路の施工と竣工検査、顧客対応
サブコン・設備工事会社(ビル・商業施設・工場の新築改修)自家用電気工作物(高圧受電)作業に入るには第一種か、600V以下の部分に限って認定電気工事従事者。管理側に回るなら電気工事施工管理技士(建設業法第27条の技術検定)。「配置予定の立場(作業員・職長・主任技術者)」「元請か下請か」「受変電・幹線・動力・弱電のどの工区か」を確認
ビルメンテナンス・設備管理自家用電気工作物の保守・点検仕事の中心は工事より日常点検・計測・小修繕・年次点検の立会い。第一種か認定電気工事従事者で修繕の作業範囲が広がる。受電設備の保安の監督は、事業用電気工作物の設置者が選任する主任技術者(電気事業法第43条、いわゆる電気主任技術者)の体系で、電気工事士とは別資格と理解しておく。「常駐か巡回か」「宿直の有無」「受電電圧と契約電力の帯」を確認
鉄道・電力・通信のインフラ工事事業用電気工作物(送配電線路・変電所など電気工事士法の自家用電気工作物から除かれる領域を含む)電気工事士免状は入口の評価に使われるが、作業資格は各社の教育・認定体系が中心。5万V以上の架空電線路の工事は第一種の実務経験に算入されない(施行規則第2条の4第1項)ので、第一種を目指しながら働くなら配属先を確認。夜間作業・線路閉鎖の時間帯を求人票で見る
工場の設備保全(電気保全)自家用電気工作物の低圧部分が中心制御盤・動力回路・センサー配線の改造や復旧が多く、認定電気工事従事者か第一種で作業範囲が決まる。シーケンス制御・PLC・インバータの経験と、交替制(2交替・3交替)に入れるかを確認。書き方は製造・工場の職務経歴書の書き方も参照
ハウスメーカー・住宅設備(太陽光・蓄電池・EV充電を含む)一般用電気工作物等第二種で足りる領域が広い。住宅用太陽光は出力10kW未満が一般用電気工作物、10kW以上50kW未満が小規模事業用電気工作物で、どちらも「一般用電気工作物等」(電気事業法第38条、同施行規則第48条)。施工だけでなく現地調査・施主への説明・引渡しの経験が効く
再エネ・産業用の発電設備工事出力50kW以上は電気事業法上の自家用電気工作物(第38条、同施行規則第48条)工場や施設の需要設備に付帯する高圧連系の設備工事は第一種が前提。一方、発電所・蓄電所として設置される設備は電気工事士法の「自家用電気工作物」から除かれる(施行規則第1条の2)ため、求人が求めるのが電気工事士法上の作業資格か、電気事業法第43条の主任技術者を含む保安体制の要員かを読み分ける

求人票の「ビル・工場中心」は第一種か認定電気工事従事者の前提

求人票に「ビル・工場・商業施設の電気設備工事」とあれば、対象は自家用電気工作物です。第二種だけの場合、入社直後に従事できるのは補助作業と、認定電気工事従事者認定証があれば600V以下の部分の作業です。応募前に「第一種取得までの配置」と「認定電気工事従事者の取得支援」を確認し、職務経歴書には第一種試験の合格状況と実務経験の積算月数を書いておくと、採用側が配置計画を立てられます。

管理側に進むなら建設業法の立場で考える

施工から管理へ移る道は、建設業法の用語で整理すると見通しが立ちます。建設業者は請け負った建設工事の現場に主任技術者を置かなければならず(建設業法第26条第1項)、発注者から直接請け負った特定建設業者で下請契約の総額が政令で定める金額以上になる場合は監理技術者を置きます(同条第2項)。公共性のある施設などの重要な工事では、この技術者は工事現場ごとに専任でなければなりません(同条第3項)。

その能力を判定するのが第27条の技術検定で、建設業法施行令第37条により「電気工事施工管理」が検定種目のひとつに定められています。検定は1級と2級、それぞれ第一次検定と第二次検定に分かれ、第一次検定の合格者は「技士補」、第二次検定の合格者は「技士」を名乗れます(施行令第40条)。1級は監理技術者、2級は主任技術者として必要な知識・能力を判定するものです(施行令第37条第3項・第4項)。立場ごとに何が変わるか、企業類型ごとの選び方は施工管理・現場監督の転職先の選び方、管理側の職務経歴書の構成は施工管理の職務経歴書の書き方で扱っています。

電気工事士の年収・残業・求人倍率:配管工・設備保全と比べる

転職先の類型を選ぶ材料として、電気工事従事者の統計を、隣接する配管工と、ビル・工場の設備保全・修理の統計と並べました。建設工事の現場に残るか、保守・保全側に移るかで、年収の構造と残業の出方が違います。

転職判断の物差し

電気工事士・配管工・設備保全・修理の賃金・労働時間・求人倍率

賃金・労働時間は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・企業規模10人以上)、求人倍率と求人票の月給は同省の職業情報提供サイト job tag に掲載のハローワーク求人統計(令和7年度)。年収は「残業代込みの月給×12+年間賞与」の換算値です。

1. 平均の姿(この職種で働く人の真ん中あたり)

項目 電気工事士配管工設備保全・修理
年収(換算)628万円523万円571万円
残業代込みの月給41.2万円36.9万円37.2万円
残業代を除いた月給36.2万円33.6万円32.2万円
年間賞与134.3万円80.8万円125万円
平均年齢41.6歳42.9歳42.7歳
平均勤続年数14.3年12.7年15年
月の所定内労働時間163時間165時間160時間
月の残業時間17時間11時間18時間
集計対象の労働者数219,610人93,010人135,180人
有効求人倍率(令和7年度)3.84倍11.03倍5.63倍
求人票の月給(ハローワーク平均)28.4万円28.7万円26万円

求人票の月給は、ハローワーク求人に書かれた賃金(下限と上限の中間値)の平均で、残業代や賞与を含みません。「残業代込みの月給」より低く出るのが普通です。求人倍率は求職者1人あたりの求人数で、1倍を大きく超えるほど「選ぶ側」に立てます(全職業の平均は1.1倍・令和7年度・職業別集計の職業計)。 求人統計の職業区分は「物流設備管理・保全」です。

2. 会社の規模で変わる額(同じ職種でもここが分かれ目)

職種 企業規模 年収(換算) 残業代込みの月給 年間賞与 月の残業 平均勤続
電気工事士 1,000人以上 753万円 47.7万円 181万円 22時間 15.3年
100〜999人 559万円 36.8万円 116.9万円 18時間 15.4年
10〜99人 546万円 37.1万円 100.5万円 12時間 13.1年
配管工 1,000人以上 640万円 40.6万円 152.6万円 21時間 11.4年
100〜999人 541万円 35.7万円 112.4万円 19時間 12.2年
10〜99人 515万円 36.8万円 73.2万円 10時間 12.8年
設備保全・修理 1,000人以上 637万円 41.2万円 143.3万円 23時間 15.9年
100〜999人 556万円 35.6万円 129.1万円 15時間 15.5年
10〜99人 500万円 34.2万円 89.6万円 15時間 12.8年

3. 年齢別の年収(換算・万円)— 自分の年齢帯の列を見る

職種 20-2425-2930-3435-3940-4445-4950-5455-5960-64
電気工事士 436532610728706723699744605
配管工 372433478563548597620632505
設備保全・修理 412485548578616663680695511

4. 経験年数別の月給(残業代を除く・万円)— 転職直後に提示されやすい帯

職種 0年1〜4年5〜9年10〜14年15年以上
電気工事士 25.129.7323641.7
配管工 24.127.730.537.437.6
設備保全・修理 25.926.629.231.737.3

「経験年数」はその職種での通算年数で、会社を変えてもリセットされません。「0年」はその職種に就いたばかりの人の額です。

産業全体の働き方の目安: 建設業で働く一般労働者は月に20日出勤し、総労働時間164.3時間のうち残業は13.5時間(全産業は19.2日・160.5時間のうち残業13.2時間)。厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」(事業所規模5人以上)。

この数字の読み方

  • 電気工事従事者は、表2の1,000人以上(電気設備工事の大手・サブコン)と10〜99人(地域の電気工事店)で年収差が大きい職種です。大手の応募要件は第一種または認定電気工事従事者であることが多く、資格が年収の入口になっています。
  • 設備保全・修理側は残業時間が電気工事と同程度で、求人倍率はより高く、工場やビルの管理会社では電気工事士の免状がそのまま評価されます。
  • 表3の年齢別で見ると、電気工事従事者の年収は30代後半でほぼ上がりきり、以降は横ばいに近い形です。伸びしろは年齢より規模と資格(表2と第一種・認定の有無)にあります。

出典・取得日

取得日 2026年10月18日。統計の職業区分は記事の職種と完全には一致しません。各社の求人票の数字を読むための物差しとして使ってください。

電気工事業法で決まる「営業所に要る人」:主任電気工事士

電気工事士法が「作業に従事する人」の資格を定めるのに対し、電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)は「電気工事を営む事業者」の側を規律します。転職に関わるのは次の3点です。

  • 登録と通知の2系統がある。一般用電気工事を含む事業を営むには経済産業大臣または都道府県知事の登録が必要で、登録の有効期間は5年です(第3条第1項・第2項)。自家用電気工事のみを営む事業者は登録ではなく「通知」で足ります(第17条の2第1項)。応募先が登録電気工事業者か通知電気工事業者かは、扱う工事が一般用を含むかどうかを示しています。
  • 登録電気工事業者は、一般用電気工事を行う営業所ごとに主任電気工事士を置く。なれるのは第一種電気工事士か、第二種免状の交付後に電気工事に関し3年以上の実務経験を持つ第二種電気工事士です(第19条第1項)。主任電気工事士は一般用電気工事の作業の管理の職務を誠実に行い、作業に従事する者はその指示に従わなければなりません(第20条)。主任電気工事士が欠けたときは2週間以内に選任し直す義務があります(第19条第3項)。
  • 無資格者を作業に従事させることが事業者側にも禁止されている(第21条)。電気工事士法の線引きは、働く側だけでなく雇う側の義務でもあります。

求人票に「主任電気工事士候補」とあるのは、営業所の維持に法律上必要な人を探しているという意味です。第二種で3年の実務経験を越えている人や第一種保有者は、この一点で応募先に対する価値が明確になります。選任された経験があれば、職務経歴書に「◯◯営業所 主任電気工事士として選任(2022年4月〜2026年3月)」と営業所名と期間を添え、管理した作業の内容(施工計画の確認、作業前の指示、竣工時の検査)を続けると、管理経験として読まれます。

書類での資格欄と工事経歴の書き方

ここまでの線引きを、そのまま書類の書き方に落とします。基本は資格は正式名称と交付者で、工事経歴は「一般用か自家用か・電圧・設備・規模・立場・担当範囲」の単位でです。

資格欄:略称を正式名称と交付者に直す

よくある書き方 書類に書く形
電気工事士2種2018年8月 第二種電気工事士免状 取得(◯◯県知事交付)
一種合格2025年2月 第一種電気工事士試験 合格(免状は実務経験3年到達後の2026年◯月に交付申請予定)
一種2021年6月 第一種電気工事士免状 取得(◯◯県知事交付)/2026年5月 自家用電気工作物の保安に関する講習(定期講習)修了
認定電気工事2020年3月 認定電気工事従事者認定証 取得(経済産業大臣交付)
特種(ネオン)2023年10月 特種電気工事資格者認定証(ネオン工事)取得(経済産業大臣交付)
電気施工管理2級2024年1月 2級電気工事施工管理技士(第二次検定合格)/1級は第一次検定合格のみなら「1級電気工事施工管理技士補」
主任電気工事士資格欄ではなく職務経歴の該当期間に「主任電気工事士として選任(営業所名・期間)」。資格ではなく選任された立場のため

資格欄全般の並べ方と取得年月の書き方は履歴書の資格欄の書き方、技能講習や特別教育(高所作業車・玉掛け・低圧電気取扱の特別教育など)を資格と分けて書く方法は資格・スキル欄の書き方にまとめています。

工事経歴:工事ごとに7項目で書く

職務経歴書の工事経歴は、会社ごとの職務要約の下に主要工事を新しい順に並べ、1件ごとに次の項目を書きます。

  1. 工事名と用途・規模 — 「◯◯ビル新築電気設備工事(事務所・地上8階・延床約6,000㎡)」のように、工事名は固有名詞をぼかしても用途・階数・延床は書く
  2. 一般用か自家用か、受電電圧 — 「自家用電気工作物(高圧6.6kV受電・契約電力の帯)」「一般用電気工作物(低圧受電)」。この一行で応募先は資格の線引きのどちら側の経験かを判断できる
  3. 担当した設備 — 受変電設備、幹線、動力、電灯・コンセント、弱電(LAN・放送・防犯)、太陽光・蓄電池、非常用発電機など。設備名で書き、メーカー名は書かない
  4. 元請か下請か、工期 — 「二次下請として2024年10月〜2025年6月」
  5. 自分の立場 — 作業員/職長/主任電気工事士/主任技術者(建設業法第26条)。立場が変わった時点があれば分けて書く
  6. 担当範囲 — 施工、試験・測定(絶縁抵抗・接地抵抗・継電器試験)、施工図・竣工図、材料手配、安全管理(KY・新規入場者教育)、協力会社との調整のうち、実際に担ったもの
  7. 実績 — 自分の作業として数えられるものだけ。「回路数」「盤の面数」「指揮した作業員数」「無災害の継続期間」など、置き換え方は実績を数字に置き換える手順を参照
記入例(内線工事会社の職長 → サブコンの自家用電気工作物の現場へ)

株式会社◯◯電気工事(登録電気工事業者・従業員約30名) 2018年4月〜現在

【職務要約】住宅・店舗・小規模事務所の内線工事(一般用電気工作物等)を中心に、2022年からは低圧部分に限って高圧受電のテナントビル改修にも従事。2021年に第一種電気工事士免状を取得し、2022年4月から◯◯営業所の主任電気工事士として選任。

【主要工事(新しい順)】
・◯◯テナントビル 空調更新に伴う電気設備改修(自家用電気工作物・高圧6.6kV受電/地上6階)2025年11月〜2026年3月 一次下請 職長 動力幹線の引替え・動力盤2面の更新・絶縁抵抗測定。作業員4名を指揮、施工図の赤入れと竣工図の作成を担当
・◯◯クリニック新築電気設備工事(一般用電気工作物・低圧受電/延床約400㎡)2025年4月〜8月 元請 主任電気工事士 分電盤3面・電灯コンセント回路約60回路・LAN配線。見積積算と施主との仕様打合せを担当
・戸建住宅新築 電気設備工事(一般用電気工作物・太陽光5kW・蓄電池併設)2023年〜2025年 計約40棟 元請 作業員→職長 太陽光パワーコンディショナの系統連系配線を含む

【資格】2018年8月 第二種電気工事士免状 取得(◯◯県知事交付)/2020年3月 認定電気工事従事者認定証 取得/2021年6月 第一種電気工事士免状 取得(◯◯県知事交付)/2024年1月 2級電気工事施工管理技士(第二次検定合格)/2026年5月 第一種電気工事士定期講習 修了

この例で採用側が読み取るのは、一般用から自家用の低圧部分へ経験を広げてきた経路と、主任電気工事士・職長として人と作業を管理した期間です。認定電気工事従事者として入った低圧部分の工事を自家用側の経験として明示しておくと、サブコンの採用側は配置先を考えやすくなります。

未経験・第二種取得前から入る場合

資格取得前に応募する場合は、第二種電気工事士試験の受験予定(年月)と学習の進み具合を資格欄の下に書き、職務経歴では電気以外の現場経験(建設・製造・設備の補助作業、工具や図面の扱い)を「電気工事の補助作業で即使えること」に接続します。第二種免状の交付後に3年の実務経験で主任電気工事士になれる道筋(電気工事業法第19条)を志望動機に書けば、長く働く前提が伝わります。履歴書全体の組み立ては未経験転職の履歴書の書き方に、派遣や請負で現場に入っていた期間の書き方は派遣・契約社員の職務経歴書の書き方にまとめています。

応募前のチェックリスト

  • 応募先が主に扱うのが一般用電気工作物等か自家用電気工作物かを、求人票の「住宅・店舗」「ビル・工場」「高圧受電」などの語から判別した
  • 自分の資格で従事できる作業範囲(第二種=一般用等のみ/認定電気工事従事者=自家用の600V以下/第一種=自家用全般/特種=ネオン・非常用予備発電装置)を把握した
  • 第一種は試験合格と免状取得を書き分け、免状取得者は直近の定期講習の修了年月を書いた
  • 応募先が登録電気工事業者か通知電気工事業者か、「主任電気工事士候補」の意味を理解した
  • 主任電気工事士・職長・主任技術者として選任された期間と営業所名・現場名を職務経歴に書いた
  • 工事経歴を1件ごとに「用途・規模/一般用か自家用か・受電電圧/設備/元請か下請か・工期/立場/担当範囲/実績」の単位で、新しい順に書いた
  • 無資格時代・見習い期間の経験を「有資格者の補助作業」として正確に書いた
  • 管理側を目指す場合、電気工事施工管理技士の級と第一次・第二次検定のどこまで合格しているかを明記した
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よくある質問

第二種電気工事士でビルや工場の電気工事はできますか?

原則としてできません。電気工事士法第3条第2項により、第二種電気工事士が従事できるのは一般用電気工作物等(一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物)に係る電気工事の作業です。ビルや工場の多くは高圧で受電する自家用電気工作物(最大電力500キロワット未満の需要設備など、同法第2条第2項)で、その工事の作業は第一種電気工事士でなければ従事できません(第3条第1項)。ただし、自家用電気工作物のうち電圧600ボルト以下で使用する部分の工事(電線路に係るものを除く)は「簡易電気工事」として、認定電気工事従事者認定証を受ければ従事できます(第3条第4項、施行規則第2条の3)。

認定電気工事従事者とはどんな資格ですか?

電気工事士法第3条第4項に基づき、自家用電気工作物に係る電気工事のうち「簡易電気工事」の作業に従事できる資格です。簡易電気工事とは、電圧600ボルト以下で使用する自家用電気工作物に係る電気工事(電線路に係るものを除く)をいいます(施行規則第2条の3)。認定証は都道府県知事ではなく経済産業大臣が交付します(第4条の2第1項)。第二種電気工事士のまま、ビルや工場の低圧部分(動力・照明・コンセント回路など)の工事に携わる道として使われます。

第一種電気工事士には講習の義務がありますか?

あります。電気工事士法第4条の3により、第一種電気工事士は免状の交付を受けた日から5年以内に、経済産業大臣が指定する者が行う自家用電気工作物の保安に関する講習を受けなければならず、講習を受けた日以降も同様に5年ごとの受講が続きます。第二種電気工事士にはこの講習義務はありません。転職の書類では、免状の交付年月と最新の講習修了年月をあわせて書くと、現在も要件を満たしていることが伝わります。

主任電気工事士とは何ですか?転職でどう関係しますか?

電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)第19条第1項により、登録電気工事業者は一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに、一般用電気工事の作業を管理させるため主任電気工事士を置かなければなりません。なれるのは第一種電気工事士か、第二種電気工事士免状の交付後に電気工事に関し3年以上の実務経験を持つ第二種電気工事士です。会社にとって営業所の維持に必要な人材なので、求人票に「主任電気工事士候補」とあれば、この要件を満たす人を探しているという意味です。選任された経験があれば職務経歴書に営業所名と期間を添えて書いてください。

電気工事士の資格と工事経歴は履歴書・職務経歴書にどう書けばよいですか?

資格欄は正式名称と交付者で書きます。免状は都道府県知事が交付するので「第一種電気工事士免状 取得(◯◯県知事交付)」、認定証は経済産業大臣が交付するので「認定電気工事従事者認定証 取得」とし、第一種は定期講習の修了年月も添えます。試験に合格しただけで免状未交付の場合は「第一種電気工事士試験 合格」と書き分けます。工事経歴は工事ごとに、一般用か自家用かの別、受電電圧、設備の種類、規模、元請か下請か、自分の立場(作業員・職長・主任電気工事士・主任技術者)、担当範囲(施工・試験・図面・材料手配・安全管理)を書くと、応募先がどの線引きの経験かを判断できます。

参考:e-Gov法令検索「電気工事士法」第2条・第3条・第4条・第4条の2・第4条の3・第5条/同「電気工事士法施行令」第1条/同「電気工事士法施行規則」第1条の2・第2条・第2条の2・第2条の3・第2条の4/同「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第2条・第3条・第17条の2・第19条・第20条・第21条/同「電気事業法」第38条/同「電気事業法施行規則」第48条/同「建設業法」第7条・第26条・第27条/同「建設業法施行令」第37条・第40条

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