30秒でわかる結論
派遣の可否は「どこで働くか」で決まる。病院・診療所・助産所・老健・介護医療院・利用者の自宅での看護業務は原則禁止、それ以外の場所(特養・有料老人ホーム・デイサービス・訪問入浴・保育所・企業・イベント救護)は禁止の対象外です。
単発は場所で「派遣」か「紹介」かが分かれる。病院等以外なら看護師の日雇派遣は法律で認められており、病院等では派遣自体が禁止なので直接雇用の「紹介」で出ます。
書類では派遣元と就業先を分け、条件を数字で出す。対応できる処置・使用機器・曜日・時間・開始日を最初から書くと話が早く進みます。
この記事は医療・介護・保育の職種別ガイドのひとつです。薬剤師については、同じ線引きを薬剤師の派遣・パートという選択肢で整理しています。
看護師の派遣は「どこで働くか」で可否が決まる
「看護師は派遣で働けない」と聞いたことがあるかもしれません。これは半分だけ正しい説明です。法律で派遣が禁止されているのは、看護の仕事全部ではなく、保健師・助産師・看護師・准看護師の業務のうち「病院等、助産所、オンライン診療受診施設、介護老人保健施設、介護医療院、利用者の自宅」で行われるものに限られます。
つまり、禁止されているのは「看護師の仕事」そのものではなく、「その場所で行う看護師の仕事」です。「病院等」には、20人以上の入院施設を持つ病院と、入院施設がないか19人以下の診療所の両方が入り、クリニックも診療所に含まれます。
逆に言えば、この一覧に入っていない場所で行う看護業務は、禁止業務ではありません。派遣可の側は「禁止の一覧に載っていない」という消去法で決まります。迷いやすい就業先をこの基準で整理したのが次の表です。
| 就業先 | 派遣での看護業務 | 注意点 |
|---|---|---|
| 病院・診療所(クリニック) | 原則禁止 | 禁止の一覧にある「病院等」。例外は後述 |
| 助産所 | 原則禁止 | 禁止の一覧にある |
| 介護老人保健施設・介護医療院 | 原則禁止 | 禁止の一覧にある。介護施設でもこの2類型は禁止側 |
| 訪問看護(利用者の居宅) | 原則禁止 | 「利用者の自宅で行うもの」に当たる。訪問入浴介護は除外 |
| オンライン診療受診施設 | 原則禁止 | オンライン診療に関わる業務に限る(2026年4月から禁止の対象に追加) |
| 特別養護老人ホーム | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない。施設内に設けた診療所も「病院等」には含まれない |
| 有料老人ホーム・サ高住・グループホーム | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない |
| デイサービス(通所介護) | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない。単発求人の中心 |
| 訪問入浴介護 | 禁止の対象外 | 利用者の自宅で行うが、禁止からはっきり除かれている |
| 保育所・学校 | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない |
| 企業の健康管理室 | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない。企業内に「診療所」が開設されている場合はその部分は病院等 |
| イベント救護・ツアー同行 | 禁止の対象外 | 禁止の一覧にない |
| 健診・献血・コールセンター | 開設形態による | 健診センターや献血施設が「診療所」として開設されていれば病院等に含まれる。派遣会社に開設形態を確認 |
| 治験関連(病院内の事務的業務) | 業務の中身による | 禁止されるのは看護師の資格が必要な業務(療養上の世話・診療の補助)。それを含まない業務なら場所が病院でも対象外。中身を派遣会社に確認 |
介護施設はひとくくりにできない点に注意してください。介護老人保健施設と介護医療院は禁止側、特別養護老人ホームや有料老人ホームは対象外です。同じ「施設の看護師」でも、求人票の施設種別で可否が変わります。
病院・訪問看護でも派遣が認められる例外
病院や訪問看護のような禁止側の場所でも、次の3つの場合は派遣が認められています。
- 紹介予定派遣として行う場合 — 派遣会社が職業紹介を行う(または行う予定の)形態で、直接雇用を前提に一定期間派遣として就業します。
- 産前産後休業・育児休業・介護休業を取る職員の代わりに入る場合 — これらに準ずる休業の代替も含みます。
- 勤務地がへき地にある場合 — 看護師・准看護師の業務に限られます。へき地とは、離島振興対策実施地域、奄美群島、辺地、振興山村、小笠原諸島、沖縄の離島、過疎地域のいずれかを区域に含む市町村として定められたところです。保健師・助産師の業務はこの例外に含まれていません。
病院や訪問看護ステーションの派遣求人を見つけた場合、これらのどれに当たるのかを派遣会社に確認してください。紹介予定派遣なら期間満了後に直接雇用へ移る前提、産休育休代替なら代替する職員の復帰時期が契約の終わりになります。
単発バイトは「派遣」と「紹介」のどちらで出るか
1日単位の看護師の求人には、「派遣」として出るものと、「紹介」(施設との直接雇用)として出るものがあります。この違いは、日雇派遣の原則禁止と、上で見た場所の線引きの2つが重なって生まれています。
日雇派遣は原則禁止だが、看護師には業務の例外がある
1日ごと、または30日以内の期間を決めて雇われる人(日雇労働者)を派遣に出すことは、法律で原則禁止されています。例外は2系統あります。
- 業務による例外 — 専門性が高く、日雇でも雇用管理に支障がないとされる業務の一覧です。その中に看護師の業務(病院等、助産所、オンライン診療受診施設、介護老人保健施設、介護医療院、利用者の自宅で行うものを除く)が挙がっています。つまり、看護師の業務は、派遣禁止の場所以外であれば日雇派遣が認められています。
- 人による例外 — 派遣会社が雇用管理上の措置をとったうえで、本人が60歳以上である場合、学生である場合(定時制など一部を除く)、本人の年収または主たる生計者である配偶者等と合算した世帯収入が500万円以上である場合です。
この2つを場所の線引きと組み合わせると、単発求人の出方が説明できます。
| 単発の就業先 | 出方 | 理由 |
|---|---|---|
| デイサービス・特養・有料老人ホーム・イベント救護・ツアー同行 | 派遣(日雇派遣) | 派遣禁止の場所ではなく、看護師の業務は日雇派遣が認められる例外業務。年齢や収入の要件は不要 |
| 病院・診療所・訪問看護 | 紹介(直接雇用) | 派遣そのものが禁止。派遣会社は職業紹介を行い、施設が日々雇用または短期で直接雇用する |
| 准看護師の単発 | 人による例外のみ | 業務による例外は看護師の業務だけを挙げており、准看護師は含まれない。60歳以上・学生・収入要件のいずれかが必要 |
「派遣」と「紹介」は雇用主が違う
「労働者派遣」は、派遣会社が雇用する労働者を、派遣先の指揮命令の下で働かせることです。雇用主は派遣会社で、就業先に雇用させることを約束するものは含まれません。一方、「職業紹介」は、求人と求職の申込みを受けて、求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすることです。雇用主は就業先になります。
実務上の違いは、給与の支払元・社会保険・トラブル時の相談先です。派遣なら派遣会社、紹介なら就業先です。応募前にどちらの形態かを確認し、紹介であれば労働条件通知書の交付元が施設になることを理解したうえで入ってください。
派遣で働く前に確認しておくこと
期間の制限
派遣先は、同じ事業所・同じ職場での派遣の受け入れを、派遣可能期間を超えて続けることができません。この上限は原則3年です。ただし、派遣会社に無期雇用で雇われている派遣労働者、雇用機会の確保が特に難しいとされる人、有期プロジェクト業務や日数限定業務、産休育休や介護休業の代替は、この制限の対象外です。
「気に入った施設で長く働きたい」を第一に考えるなら、派遣のまま続けるより紹介予定派遣か直接雇用への切り替えを前提に相談するほうが目的に合います。派遣期間中に職場を見てから決められるのが、紹介予定派遣の利点です。
待遇の決まり方
派遣労働者の待遇は、派遣会社が次のどちらかの方式で決めます。登録時にどちらを採用しているか確認すると、提示された時給の根拠がわかります。
- 派遣先均等・均衡方式 — 派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間で、職務の内容や配置の変更の範囲などに照らして不合理と認められる差を設けてはならないとする方式。
- 労使協定方式 — 派遣会社が労働者の過半数代表等と書面で協定を結び、同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金と同等以上となる賃金の決定方法などを定める方式。協定を守っていない場合は派遣先均等・均衡方式に戻ります。
実務で確認しておきたいこと
- 就業先の施設種別(老健・介護医療院は禁止側、特養・有料は対象外)と、病院なら求人がどの例外に基づくか
- 利用者数または病床数、看護職員の配置人数、夜勤やオンコールの有無、医師への連絡体制
- 単発の場合、派遣か紹介かの別、交通費と当日キャンセル時の扱い
- 契約更新の単位、社会保険・有給休暇の扱い(派遣なら派遣元、紹介なら就業先)
派遣の時給を、正社員の月給と比べる物差し
派遣や単発の時給が高いか低いかは、正社員の賃金と比べて初めて分かります。厚生労働省の公的統計から、看護師と准看護師の年収・月給・賞与・労働時間をまとめました。比べ方は、「残業代を除いた月給」を「月の所定内労働時間」で割って時給に直し、派遣の時給と並べることです。
転職判断の物差し
看護師・准看護師の賃金・労働時間・求人倍率
賃金・労働時間は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・企業規模10人以上)、求人倍率と求人票の月給は同省の職業情報提供サイト job tag に掲載のハローワーク求人統計(令和7年度)。年収は「残業代込みの月給×12+年間賞与」の換算値です。
1. 平均の姿(この職種で働く人の真ん中あたり)
| 項目 | 看護師 | 准看護師 |
|---|---|---|
| 年収(換算) | 525万円 | 428万円 |
| 残業代込みの月給 | 36.6万円 | 30.3万円 |
| 残業代を除いた月給 | 33.3万円 | 27.9万円 |
| 年間賞与 | 85.6万円 | 63.7万円 |
| 平均年齢 | 42.1歳 | 51.8歳 |
| 平均勤続年数 | 9.8年 | 13.6年 |
| 月の所定内労働時間 | 156時間 | 159時間 |
| 月の残業時間 | 6時間 | 4時間 |
| 集計対象の労働者数 | 903,060人 | 122,920人 |
| 有効求人倍率(令和7年度) | 2.38倍 | — |
| 求人票の月給(ハローワーク平均) | 26.6万円 | — |
求人票の月給は、ハローワーク求人に書かれた賃金(下限と上限の中間値)の平均で、残業代や賞与を含みません。「残業代込みの月給」より低く出るのが普通です。求人倍率は求職者1人あたりの求人数で、1倍を大きく超えるほど「選ぶ側」に立てます(全職業の平均は1.1倍・令和7年度・職業別集計の職業計)。
2. 会社の規模で変わる額(同じ職種でもここが分かれ目)
| 職種 | 企業規模 | 年収(換算) | 残業代込みの月給 | 年間賞与 | 月の残業 | 平均勤続 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 1,000人以上 | 570万円 | 38.7万円 | 105.7万円 | 9時間 | 9.8年 |
| 100〜999人 | 506万円 | 35.8万円 | 77万円 | 4時間 | 10.3年 | |
| 10〜99人 | 470万円 | 34万円 | 62.4万円 | 5時間 | 8.1年 | |
| 准看護師 | 1,000人以上 | 457万円 | 33.4万円 | 56.3万円 | 3時間 | 17.6年 |
| 100〜999人 | 431万円 | 30.5万円 | 65.3万円 | 3時間 | 14年 | |
| 10〜99人 | 414万円 | 29.2万円 | 62.9万円 | 6時間 | 12.1年 |
4. 経験年数別の月給(残業代を除く・万円)— 転職直後に提示されやすい帯
| 職種 | 0年 | 1〜4年 | 5〜9年 | 10〜14年 | 15年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 27.8 | 30.5 | 31.5 | 32.7 | 35.9 |
| 准看護師 | 24.9 | 25.4 | 25.5 | 27.1 | 28.9 |
「経験年数」はその職種での通算年数で、会社を変えてもリセットされません。「0年」はその職種に就いたばかりの人の額です。
この数字の読み方
- 時給換算には年間賞与が入りません。派遣の時給が正社員の時給換算を上回っていても、表2の1,000人以上の列の賞与分だけ年収では差が出ます。
- 経験年数別の月給(表4)は、紹介予定派遣から直接雇用に切り替わるときの提示の目安になります。
出典・取得日
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第1表・第5表・第14表(e-Stat) (2026年3月24日公表)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag(ハローワーク求人統計データ 令和7年度) (職業ごとの求人賃金・有効求人倍率)
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」参考統計表 (職業別の有効求人倍率)
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」 (産業別の労働時間・出勤日数)
取得日 2026年10月18日。統計の職業区分は記事の職種と完全には一致しません。各社の求人票の数字を読むための物差しとして使ってください。
派遣・単発で応募するときの書類の書き方
働き方が変わっても、書類で求められることは変わりません。どの施設種別で、どれだけの規模を、どういう体制で、どの処置を担当したかです。そのうえで、派遣・単発特有の書き方が4つあります。職務経歴書全体の構成は看護師の職務経歴書の書き方、志望動機の組み立ては看護師の志望動機・転職理由の書き方で扱っています。
1. 派遣元と就業先を分けて書く
株式会社◯◯(派遣元) 2024年4月〜2026年9月
就業先A:特別養護老人ホーム△△(従来型・定員80名・看護職員3名・日勤のみ、夜間はオンコール対応)2024年4月〜2025年3月
就業先B:デイサービス□□(通所介護・1日平均利用者約30名・看護職員1名)2025年4月〜2026年9月
【処置】経管栄養(胃ろう)、喀痰吸引、インスリン注射、褥瘡処置、服薬管理と配薬、バイタル測定と受診判断
【連携】嘱託医への報告(週1回の回診時と随時)、協力病院への救急搬送の判断と同行(就業先Aで年数件)
【記録】介護記録ソフト◯◯での看護記録入力、申し送り
就業先ごとに施設種別と規模、看護職員の人数を書くと、単独で判断する場面がどれだけあったかが伝わります。施設では受診や搬送の判断を看護師が担うことが多く、その経験は病院に戻るときにも評価の対象になります。
2. 対応できる処置と使用機器を列挙する
派遣・単発では、初日から戦力として動けるかが見られます。経験のある処置と機器を、できる・できないがわかる形で書いてください。
- 処置:経管栄養(経鼻・胃ろう)、吸引、点滴管理、採血、インスリン、ストーマ管理、褥瘡処置、酸素療法、膀胱留置カテーテル管理など
- 機器:輸液ポンプ・シリンジポンプ、心電図モニター、人工呼吸器(機種名)、電子カルテ・看護記録ソフト(製品名)
- 経験のない処置は「未経験」と正直に書く(例:人工呼吸器の管理は未経験)
担当した処置の件数や頻度を数字にする手順は実績を数字に置き換える手順を参照してください。
3. 勤務条件を数字で明示する
派遣・単発では、条件が合わなければ選考が進みません。希望を濁さず、最初から書いてください。
- 勤務可能な曜日と時間帯(例:月・水・金 8:30〜17:30、土は月2回まで可)
- 勤務開始可能日と、希望する契約期間(例:2026年12月から、まず3か月)
- 通勤可能な範囲(駅名・所要時間・車通勤の可否)
- 対応できない業務があればその旨(例:夜勤・オンコールは不可、送迎の運転は不可)
条件を先に出すことは、消極的な姿勢とは受け取られません。むしろ、勤務開始後のミスマッチを避けるための情報として扱われます。
4. ブランクからの復帰は準備の中身を書く
育児や介護でブランクがある場合、期間と理由を事実として書いたうえで、復帰に向けて確認したことを添えます。復職支援研修の受講、看護協会のeラーニング、感染対策や医療安全の最新ガイドラインの確認などです。派遣や単発から段階的に戻る計画であれば、それも書いて構いません。免許の記載方法は履歴書の資格欄の書き方、出産後の復帰の進め方は出産・育児からの転職復帰で扱っています。
書く前のチェックリスト
- 応募先の施設種別を確認した(老健・介護医療院は病院と同じ禁止側だと理解した)
- 病院・訪問看護の派遣求人なら、紹介予定派遣・産休育休代替・へき地のどれに当たるかを派遣会社に確認した
- 単発求人が「派遣」か「紹介」かを確認し、紹介なら雇用主が施設になることを理解した
- 長く同じ職場に関わりたい場合、紹介予定派遣か直接雇用を検討した
- 待遇の決定方式(派遣先均等・均衡方式か労使協定方式か)を確認した
- 職務経歴書に派遣元と就業先を分けて書いた
- 対応できる処置と使用機器を、未経験のものも含めて書いた
- 勤務可能な曜日・時間・開始日・対応できない業務を数字と事実で書いた
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よくある質問
看護師は派遣で働けますか?
働ける場所と働けない場所があります。法律で派遣が禁止されているのは、看護の仕事のうち「病院等(病院・診療所)、助産所、オンライン診療受診施設、介護老人保健施設、介護医療院、利用者の自宅で行うもの」です。特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービス、訪問入浴介護、保育所、学校、企業の健康管理室、イベント救護はこの禁止の対象に入っていないため、派遣で働くことができます。
病院で派遣看護師として働ける例外はありますか?
あります。紹介予定派遣として行う場合、派遣先の職員の産前産後休業・育児休業・介護休業の代わりに入る場合、看護師・准看護師の仕事で勤務地がへき地(離島や過疎地域などを含む市町村)にある場合の3つは、病院でも派遣が認められています。病院の派遣求人を見たら、どの例外に当たるのかを派遣会社に確認してください。
1日だけの単発バイトは「日雇派遣の禁止」に当たらないのですか?
場所によります。1日ごと、または30日以内の短い雇用で派遣に出す「日雇派遣」は原則禁止ですが、看護師の仕事のうち病院等・助産所・オンライン診療受診施設・老健・介護医療院・利用者の自宅以外で行うものは、日雇派遣が認められる仕事に挙げられています。特養やデイサービス、イベント救護などの単発派遣が成り立つのはこのためです。病院・診療所での単発は派遣そのものが禁止されているため、派遣会社が職業紹介を行い、施設が直接雇用する「紹介」の形で出ます。
訪問看護は派遣でできますか?
原則としてできません。利用者の自宅で行う看護の仕事は派遣禁止の対象に入っており、訪問看護ステーションからの訪問業務はこれに当たります。ただし、訪問入浴介護(介護予防訪問入浴介護を含む)は自宅で行う仕事でも禁止から外されているため、訪問入浴の看護師は派遣で働けます。紹介予定派遣、産休育休・介護休業の代替、へき地の例外は訪問看護にも適用されます。
派遣や単発の経験は職務経歴書で不利になりますか?
不利にはなりません。複数の施設に入った経験は、初めての現場で立ち上がるまでの早さの裏づけになります。派遣元の社名と就業先を分け、就業先ごとに施設種別・利用者数や病床数・看護職員の体制・担当した処置を書いてください。対応できる処置と使用経験のある機器、勤務可能な曜日・時間・開始日を数字で明示すると選考が早く進みます。
参考:e-Gov法令検索「労働者派遣法施行令」(派遣が禁止される業務・日雇派遣の例外業務)/同「労働者派遣法」(紹介予定派遣・日雇派遣・期間制限・待遇)/同「労働者派遣法施行規則」/同「保健師助産師看護師法」/同「医療法」/同「職業安定法」