30秒でわかる結論
最初に施設情報を書く。病床数・病床機能・診療科・入院基本料の看護職員配置・看護方式・電子カルテ。これがないと「病棟看護師」としか読めません。
業務は配属先ごとに「単位」が違う。病棟なら受け持ち人数と夜勤回数、手術室なら術式、訪問看護なら訪問件数と利用者層。自分の実績を数字で書きます。
免許・研修・認定は根拠ごとに分けて書く。看護師免許と准看護師免許、特定行為研修、認定資格は、それぞれ制度の出どころが違います。
この記事は医療・介護・保育の職種別ガイドの看護師編です。志望動機・転職理由の組み立ては看護師の志望動機・転職理由の書き方、派遣・単発で働く場合の線引きは看護師の派遣・単発はどこで働けるかで別に扱っています。
まず施設情報を書く
看護師の職務経歴書で最も多い失敗は、「◯◯病院 △△病棟にて看護業務に従事」で終わってしまうことです。どの規模・機能の病院で、どの配置と方式のもとで働いていたかによって、受け持ち人数も、求められる判断も、夜間の負荷もまったく違います。前提情報がなければ、採用側は経験を評価できません。各職歴の冒頭に、次のブロックを置いてください。
医療法人◯◯会 △△病院(一般病床320床・急性期) 2019年4月〜2025年3月
【配属】消化器外科・内科混合病棟(45床)
【入院料】急性期一般入院料1(看護職員配置7対1)※在籍当時
【看護方式】固定チームナーシング+受け持ち制
【体制】日勤 看護師◯名/夜勤 看護師3名(二交替)
【システム】電子カルテ導入済み(看護記録・看護必要度の評価とも電子化)
【役割】スタッフ(2019年4月〜2023年3月)→ チームリーダー(2023年4月〜2025年3月)
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 施設の種別・病床数 | 病院と診療所は法律上の区分で、20人以上の患者を入院させられる施設が「病院」、無床または19人以下が「診療所」です。病院は許可病床数、診療所は無床か有床かを書きます |
| 病床機能・診療科 | 急性期・回復期・慢性期のどれかと、配属病棟の標榜科。「外科系」ではなく「消化器外科・乳腺外科」まで |
| 入院基本料の看護職員配置 | 「7対1」だけでは何の基準か分かりません。在籍当時に病棟が届け出ていた入院料の名称を書き、配置をかっこ書きで添えます(例:急性期一般入院料1(看護職員配置7対1)、地域包括ケア病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料) |
| 看護方式 | チームナーシング/プライマリーナーシング/固定チームナーシング/PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)/機能別など。併用なら併記 |
| 電子カルテ | 導入の有無と、看護記録・看護必要度の評価が電子化されていたか。転職先での立ち上がりの早さに直結します |
入院料の名称を思い出せない場合は、配置(7対1・10対1・13対1 など)と病床機能だけでも書き、「在籍当時」と添えれば十分です。改定後の名称に自分で読み替えないでください。後述のとおり2026年度の改定で入院料の体系が変わっており、読み替えると事実と異なる記載になります。
配属先別:業務を書く「単位」
「バイタル測定・与薬・清潔ケア・記録」と並べるだけでは、どの病院でも同じ記述になります。配属先ごとに、採用側が知りたい単位が違います。ここに書く数字は、あなた個人が実際に担当した件数・人数・回数であって、統計や平均ではありません。数字の拾い方は実績を数字に置き換える手順にまとめています。
| 配属先 | 書くべき単位 |
|---|---|
| 一般病棟 | 日勤の受け持ち人数、夜勤の回数/月と体制(二交替・三交替、夜勤者数)、重症度、医療・看護必要度の評価への関与、退院支援(退院前カンファレンス、多職種連携)、主な疾患・術式 |
| 外来 | 担当診療科と自分が1日に対応した患者数の規模、処置・検査の介助内容、トリアージ・電話対応の有無、化学療法室や内視鏡室など専門外来の経験 |
| 手術室 | 器械出し・外回りの別と経験年数、対応した術式と診療科(例:腹腔鏡下胆嚢摘出、人工関節置換、帝王切開)、緊急手術・オンコールの対応 |
| ICU・救急 | 人工呼吸器・CHDF(持続的血液濾過透析)・補助循環などの管理経験、受け入れた病態、重症患者の受け持ち人数、救急外来なら初療対応 |
| 訪問看護 | 1日の訪問件数、担当した利用者層(終末期・神経難病・精神・小児/医療的ケア児など)、24時間対応(オンコール)の頻度、医療処置の内容(点滴・褥瘡・人工呼吸器・在宅酸素)、ケアマネジャー・主治医との連携 |
| クリニック | 診療科と1日の患者数の規模、採血・注射・検査介助・健診の内容、受付や会計の兼務、看護師の人数(一人で回していた範囲) |
| 介護施設 | 施設形態と定員、看護師の配置人数、オンコールの頻度、看取りへの関わり、経管栄養・喀痰吸引など医療的ケアの範囲、介護職への指導 |
配属先が変わる転職でも不利にはなりません。ただし、応募先で新たに必要になる経験(病棟から訪問看護なら単独での判断とオンコール、クリニックから病棟なら夜勤)について、対応できる根拠を一行添えておくと選考が進みやすくなります。プリセプター・委員会・リンクナース・看護研究・業務改善などの直接ケア以外の役割も、担当期間と対象人数を添えて書いてください。
資格・研修の書き方
看護師の資格欄は、制度の出どころが違うものを分けて書くのが原則です。免許、法律にもとづく研修、団体の認定、講習の修了を同列に並べると、読み手は重みを判断できません。
看護師免許と准看護師免許
看護師の仕事は、法律で「療養上の世話と診療の補助」と決まっていて、看護師国家試験に合格して国(厚生労働大臣)の免許を受けます。准看護師は都道府県知事の免許を受け、医師・歯科医師・看護師の指示のもとで同じ業務を行います。書類では「看護師免許 取得(20◯◯年◯月)」「准看護師免許(◯◯県)取得(20◯◯年◯月)」と分けて書き、准看護師から看護師になった場合は職歴の側でも、どの期間をどちらの資格で働いたかが分かるようにします。免許番号は不要です。保健師・助産師の免許を保有していれば並べて書きます。履歴書の資格欄との整合は履歴書の資格欄の書き方で確認してください。
特定行為研修
特定行為研修は法律で決められた研修で、手順書にもとづいて特定行為を行う看護師は、国が指定した研修機関でその区分の研修を受けておく必要があります。研修は共通科目と区分別科目で構成され、特定行為区分ごとに受講できます。厚生労働省の資料では、領域別パッケージ研修として在宅・慢性期領域、外科術後病棟管理領域、術中麻酔管理領域、救急領域、外科基本領域、集中治療領域の6領域が示されています。
資格欄には、修了した特定行為区分の名称(例:呼吸器(気道確保に係るもの)関連、創傷管理関連。パッケージ研修なら領域名も併記)・修了年月・指定研修機関名の3点を書きます。そのうえで職歴の側に、手順書にもとづいて実際に行った特定行為の内容と頻度を書いてください。修了証だけでは、現場で手順書が整備され、実際に行為を行っていたかは伝わりません。
認定資格・講習
認定看護師・専門看護師・診療看護師はいずれも法律上の免許ではなく、団体が認定する資格です。資格名だけでなく認定団体名・認定分野・認定年月・更新の有無を書き、認定に伴って院内で担っていた役割(横断的活動、コンサルテーション、研修講師)は職歴の側に書きます。BLS・ACLS などの講習は取得年と更新状況を書き、期限切れなら「20◯◯年取得(更新予定)」と現状を正直に書きます。なお「正看護師」「特定看護師」は法令上の名称ではないので、それぞれ「看護師免許」「特定行為研修 修了」と書きます。
2026年度(令和8年度)診療報酬改定で押さえておく用語
書き方の原則は変わりませんが、施設情報に使う用語が動いています。厚生労働省が公開している改定概要の資料で確認できる範囲で、看護師の書類に関係するものを挙げます。診療報酬本体の施行は2026年6月1日です。
- 急性期病院一般入院基本料の新設。病院の機能(救急搬送の受け入れや手術の実績)に着目した入院料として、急性期病院A一般入院料・急性期病院B一般入院料が新設され、従来の急性期一般入院料1〜6と並ぶ体系になりました。
- ICT等の活用による看護職員配置の柔軟化。見守り・記録・情報共有に有用なICT機器等を病棟で組織的に導入し、超過勤務時間などの施設基準を満たす場合に、看護要員の数や看護師比率が基準に対して1割以内の減少であっても入院料を算定できる仕組みです。対象には急性期一般入院料1〜6、急性期病院一般入院料A・B、7対1・10対1入院基本料などが挙げられています。
- 重症度、医療・看護必要度の見直し。一般病棟用の評価について、B項目の測定頻度を入院5日目以降は7日ごとに1回とすることも可能になる、などの見直しが示されています。
書類では、在籍当時に病棟が届け出ていた入院料の名称で書くのが原則です。ICT機器の導入や評価方法の変更に自分が関わった場合は、「見守りセンサー導入のワーキングに参加」のように業務改善の経験として職歴に書けます。配置の柔軟化は病棟の届出の話であって、個人の経歴に書く項目ではありません。
配属先を選ぶ前に見る相場:年収・残業・求人倍率
職務経歴書に相場は書きませんが、希望年収欄と条件面談で自分の位置を言えるかどうかで、提示は変わります。厚生労働省の公的統計から、看護師と准看護師の年収・月給・賞与・労働時間と、ハローワーク求人の倍率・月給をまとめました。見るのは自分の年齢帯(表3)、病院の規模(表2)、経験年数(表4)の3つです。
転職判断の物差し
看護師・准看護師の賃金・労働時間・求人倍率
賃金・労働時間は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・男女計・企業規模10人以上)、求人倍率と求人票の月給は同省の職業情報提供サイト job tag に掲載のハローワーク求人統計(令和7年度)。年収は「残業代込みの月給×12+年間賞与」の換算値です。
1. 平均の姿(この職種で働く人の真ん中あたり)
| 項目 | 看護師 | 准看護師 |
|---|---|---|
| 年収(換算) | 525万円 | 428万円 |
| 残業代込みの月給 | 36.6万円 | 30.3万円 |
| 残業代を除いた月給 | 33.3万円 | 27.9万円 |
| 年間賞与 | 85.6万円 | 63.7万円 |
| 平均年齢 | 42.1歳 | 51.8歳 |
| 平均勤続年数 | 9.8年 | 13.6年 |
| 月の所定内労働時間 | 156時間 | 159時間 |
| 月の残業時間 | 6時間 | 4時間 |
| 集計対象の労働者数 | 903,060人 | 122,920人 |
| 有効求人倍率(令和7年度) | 2.38倍 | — |
| 求人票の月給(ハローワーク平均) | 26.6万円 | — |
求人票の月給は、ハローワーク求人に書かれた賃金(下限と上限の中間値)の平均で、残業代や賞与を含みません。「残業代込みの月給」より低く出るのが普通です。求人倍率は求職者1人あたりの求人数で、1倍を大きく超えるほど「選ぶ側」に立てます(全職業の平均は1.1倍・令和7年度・職業別集計の職業計)。
2. 会社の規模で変わる額(同じ職種でもここが分かれ目)
| 職種 | 企業規模 | 年収(換算) | 残業代込みの月給 | 年間賞与 | 月の残業 | 平均勤続 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 1,000人以上 | 570万円 | 38.7万円 | 105.7万円 | 9時間 | 9.8年 |
| 100〜999人 | 506万円 | 35.8万円 | 77万円 | 4時間 | 10.3年 | |
| 10〜99人 | 470万円 | 34万円 | 62.4万円 | 5時間 | 8.1年 | |
| 准看護師 | 1,000人以上 | 457万円 | 33.4万円 | 56.3万円 | 3時間 | 17.6年 |
| 100〜999人 | 431万円 | 30.5万円 | 65.3万円 | 3時間 | 14年 | |
| 10〜99人 | 414万円 | 29.2万円 | 62.9万円 | 6時間 | 12.1年 |
3. 年齢別の年収(換算・万円)— 自分の年齢帯の列を見る
| 職種 | 20-24 | 25-29 | 30-34 | 35-39 | 40-44 | 45-49 | 50-54 | 55-59 | 60-64 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 440 | 501 | 491 | 519 | 548 | 561 | 578 | 574 | 503 |
| 准看護師 | 345 | 380 | 390 | 395 | 425 | 447 | 431 | 474 | 437 |
4. 経験年数別の月給(残業代を除く・万円)— 転職直後に提示されやすい帯
| 職種 | 0年 | 1〜4年 | 5〜9年 | 10〜14年 | 15年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 27.8 | 30.5 | 31.5 | 32.7 | 35.9 |
| 准看護師 | 24.9 | 25.4 | 25.5 | 27.1 | 28.9 |
「経験年数」はその職種での通算年数で、会社を変えてもリセットされません。「0年」はその職種に就いたばかりの人の額です。
この数字の読み方
- 看護師の年収は、表2の規模(病床の多い病院ほど1,000人以上の列に近い)で差が出ます。差は月給と年間賞与の両方に出ています。訪問看護ステーションやクリニックは10〜99人の列が近く、賞与が小さい代わりに夜勤がない形になります。
- 表1の残業時間は月の平均で、始業前の情報収集や記録の残りは反映されにくい数字です。面接では「残業の申請はどう運用しているか」で聞きます。
- 夜勤手当は「残業代込みの月給」に含まれています。日勤のみの求人と比べるときは「残業代を除いた月給」の列と、夜勤1回あたりの手当額を別々に見ます。
- 表4の経験年数0年の列は新卒を含む帯です。経験5年以上で転職する人は、5〜9年以降の列が交渉の起点になります。
出典・取得日
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第1表・第5表・第14表(e-Stat) (2026年3月24日公表)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag(ハローワーク求人統計データ 令和7年度) (職業ごとの求人賃金・有効求人倍率)
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」参考統計表 (職業別の有効求人倍率)
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」 (産業別の労働時間・出勤日数)
取得日 2026年10月18日。統計の職業区分は記事の職種と完全には一致しません。各社の求人票の数字を読むための物差しとして使ってください。
転職理由は書類では一行
夜勤の負荷、人員体制、配属の希望が通らない、といった理由は、書類には長く書かず、「次の職場でどの看護をしたいか」に置き換えた一行にとどめます。病棟から訪問看護へ移るなら「退院支援に関わるなかで、在宅での療養を継続して支える側に立ちたいと考えた」で十分です。不満から目的への変換と応募先類型別の型は看護師の志望動機・転職理由の書き方、在籍期間の短い職歴が複数ある場合は転職回数が多い場合の履歴書の書き方、出産・育児による離職からの復帰は出産・育児後の転職と復帰の書き方を参考にしてください。
記入例:急性期病棟から訪問看護へ
■ 職務要約
急性期病院の消化器外科・内科混合病棟で6年間、看護師として勤務。術後管理と化学療法中の患者の看護を中心に、直近2年はチームリーダーとして受け持ち調整と新人指導を担当しました。退院支援では退院前カンファレンスに継続して参加し、訪問看護ステーションやケアマネジャーとの調整を行ってきました。在宅療養を継続して支える側に立ちたいと考え、訪問看護への転職を希望しています。
■ 保有資格
2019年3月 看護師免許 取得
2024年3月 特定行為研修 修了(在宅・慢性期領域パッケージ/◯◯病院 特定行為研修センター)
2023年6月 BLS 講習修了(2025年6月更新済み)
2017年8月 普通自動車第一種運転免許(AT限定)
■ 職務経歴
(前掲の施設情報ブロック)
・日勤 受け持ち6〜7名、夜勤 月4〜5回(二交替・看護師3名体制で45床を担当)
・消化器外科の術後管理(ドレーン管理、疼痛コントロール、早期離床)と、化学療法中の患者の副作用観察・セルフケア支援
・重症度、医療・看護必要度の評価を毎日入力。病棟の評価監査メンバーとして記載の点検を担当
・退院前カンファレンスに月3〜4件参加。訪問看護ステーション・ケアマネジャーへの看護サマリー作成と申し送り
・特定行為研修修了後は、手順書にもとづく脱水症状に対する輸液による補正を担当(月数件)
・チームリーダーとして看護師8名の受け持ち調整、新人2名のプリセプター、褥瘡対策委員会のリンクナース
訪問看護側が確認したいのは、単独で判断する場面に耐えられるか、在宅の医療処置に対応できるか、多職種と調整できるか、運転できるか、です。この例では、退院支援の経験・特定行為研修・運転免許がそれに接続しています。応募先が違っても、「応募先で必要になる経験に、自分の職歴のどこが接続するか」を軸に抜粋を選ぶ考え方は同じです。
この形で整理した経歴は、応募書類としてだけでなく、スカウト型の転職サービスのプロフィール欄にもほぼそのまま転記できます。医療機関側が検索するのは、病床機能・配属先・夜勤の可否・特定行為研修や認定の有無といった項目だからです。一度しっかり書いておけば、応募と待ち受けの両方に使えます。
書く前のチェックリスト
- 各職歴の冒頭に、病床数・病床機能・診療科・入院料の名称と看護職員配置・看護方式・電子カルテの有無を書いたか
- 入院料の名称は在籍当時のもので書き、改定後の名称に読み替えていないか
- 業務は配属先に合った単位(受け持ち人数・夜勤回数・術式・訪問件数など)で、自分の実績の数字で書いたか
- 看護師免許と准看護師免許を分け、取得年月が履歴書と一致しているか
- 特定行為研修は区分名(またはパッケージの領域名)・修了年月・指定研修機関名を書き、実際に行った特定行為を職歴に書いたか
- 認定資格は認定団体名と分野を、講習は更新状況を書いたか
- 転職理由は一行で、不満ではなく次にしたい看護の形になっているか
- 書いた件数・人数・回数を、面接で口頭で説明できるか
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よくある質問
看護師の職務経歴書には、病院の情報をどこまで書けばいいですか?
病床数、病床機能(急性期・回復期・慢性期など)、配属病棟の診療科、入院基本料の看護職員配置、看護方式、電子カルテの有無を各職歴の冒頭に書きます。同じ「病棟看護師」でも、この前提が違えば受け持ち人数も判断の内容もまったく異なるため、採用側はここがないと経験を評価できません。
「7対1」のような看護配置はどう書けばいいですか?
「7対1」だけでは何の基準か分からないので、入院料の名称と配置を併記します。例えば「急性期一般入院料1(看護職員配置7対1)」のように、在籍当時に病棟が届け出ていた入院料の名称を書き、配置はそのかっこ書きとして添えます。2026年度の改定で急性期病院一般入院料など新しい入院料が設けられているため、名称は在籍当時のものを書いてください。
准看護師の免許はどう書き分けますか?
看護師免許は国(厚生労働大臣)が出す免許、准看護師免許は都道府県知事が出す免許で、出どころが違います。准看護師として勤務した期間がある場合は「准看護師免許(◯◯県)取得年月」と「看護師免許 取得年月」を分けて書き、職歴の側でも、どの期間をどちらの資格で働いたかが分かるようにします。
特定行為研修の修了はどう書きますか?
特定行為研修は、国が指定した研修機関で受ける、法律で決められた研修です。資格欄には、修了した特定行為区分の名称(領域別パッケージ研修なら領域名)、修了年月、指定研修機関名を書きます。職歴の側には、手順書にもとづいて実際に行った特定行為の内容と頻度を書くと、修了証だけでは伝わらない実践の中身が伝わります。
2026年度の診療報酬改定で、職務経歴書に影響することはありますか?
書き方の原則は変わりませんが、用語が変わっています。厚生労働省の改定概要では、病院の機能に着目した「急性期病院一般入院基本料」の新設、ICT機器等を活用した病棟で看護要員の配置基準を1割以内の範囲で柔軟化する仕組み、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度のB項目の測定頻度の見直しなどが示されています。経験を書くときは、在籍当時の入院料の名称で書き、改定後の名称に自分で読み替えないでください。
参考:e-Gov法令検索「保健師助産師看護師法」(免許・特定行為研修)/同「医療法」(病院と診療所の区分)/厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」/同「令和8年度診療報酬改定の概要 6.入院(共通事項)」/同「3.急性期・高度急性期入院医療」/厚生労働省「特定行為に係る看護師の研修制度」