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看護師の面接で聞かれること・答え方|転職先の類型別の質問と、休憩・残業・ハラスメント対応を確かめる逆質問

看護師の転職面接は、見極められる場であると同時に職場を見極める場です。既卒採用者の16.1%が1年以内に離職している実態(日本看護協会2025年調査)を前提に、受け持ち人数・急変対応・インシデント・夜勤の可否など10問の答え方の型、病院・クリニック・訪問看護・介護施設・企業の類型別に追加で聞かれること、夜勤の休憩・勤務間隔・時間外・離職率・ハラスメント窓口を全国データと並べて確かめる逆質問、見学で見るポイントまでまとめました。

30秒でわかる結論

面接は「見極められる場」であり「見極める場」。中途で入職した看護師の16.1%が1年以内に辞めています(日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」)。およそ6人に1人です。入ってから知るより、面接で確かめるほうが安く済みます。

質問には「数字と判断」で答える。受け持ち人数、急変、インシデントは、状況→自分の判断→結果の順で1事例にしぼります。夜勤・オンコール・入職日は可否と回数と時期を数字で。

逆質問は「規程」と「実際」を分けて事務的に聞く。休憩・勤務間隔・時間外・離職率・ハラスメントの相談窓口は、全国データで規程と実態に差があることが分かっています。実績を把握していない答えは、それ自体が判断材料です。

看護師の面接は「見極められる場」であり「見極める場」

日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(2026年3月公表、回答3,502病院の看護部長)によると、2024年度の正規雇用看護職員の離職率は11.0%、新卒採用者は8.4%、既卒採用者(中途入職)は16.1%でした。既卒採用27,005人のうち4,347人が年度末までに退職しています。新卒の約2倍です。調査では理由は問われていませんが、中途入職は「経験者だから」と教育期間が短く、夜勤にも早く入る分、面接で確認しきれなかった条件の差がそのまま離職につながりやすいと考えられます。

採る側の事情も見ておきます。同じ調査で、病院が感じている看護職員の充足状況は、日勤で「不足感」36.9%+「やや不足」32.3%、夜勤で「不足感」38.1%+「やや不足」30.8%。約7割の病院が人手不足を感じている状態です。つまり多くの面接では、採用側も急いでいます。急いでいる相手との面接では、条件確認を後回しにすると、入職後に「聞いていなかった」が起きます。

面接の構成は、病院では看護部長または師長との面接に事務長や人事担当が同席し、前後に病棟見学、内定後に労働条件通知書での条件確認、という流れが一般的です。クリニックや訪問看護ステーションでは院長・管理者が直接面接し、1回で決まることも多くあります。この記事では、この3つの場面(面接・見学・条件確認)で何を答え、何を確かめるかを整理します。志望動機と転職理由の言い換えは看護師の志望動機・転職理由の書き方にまとめているので、ここでは触れません。看護師の転職全体の流れは看護師の転職ガイドから辿れます。

よく聞かれる質問と答え方の型

志望動機・転職理由・「なぜ当院か」の3問は、別記事の面接で必ず深掘りされる3つの質問で扱っています。ここでは、それ以外に看護師の面接で類型を問わず聞かれる10問を、聞く側の意図と答え方の型で整理します。共通するのは、職務経歴書に書いた数字を、手順と判断のレベルまで一段掘り下げて話すことです。新しい情報を足す必要はありません。

質問 聞く側の意図 答え方の型
日勤・夜勤の受け持ち人数と1日の流れ業務量への適応、看護配置の感覚が合うか「日勤7〜8名、夜勤は看護師3名で40床」のように数字で。重症度や処置の内容(点滴管理、人工呼吸器、ターミナル)を添える
急変対応の経験観察・判断・報告の初動ができるか1事例にしぼる。気づいた所見→アセスメント→誰に何を報告したか→その後の経過。チームで動いた部分と自分の判断を分けて話す
インシデントの経験と対応隠さず報告する姿勢、再発防止への関わり「ありません」は信用されない。事実→報告→原因分析→自分が変えた手順の順。他者や前職の体制を責める言い方は避ける
苦手な患者対応・困った場面対人ストレスへの対処と、チームへの共有ができるか具体的な場面を1つ、取った行動、師長や同僚にどう共有したか。「苦手はありません」は答えになっていない
夜勤・オンコールの可否配置の計算。できる人を何人確保できるか可否、月の上限回数、開始できる時期、家庭の事情で変わる見通しを数字で。訪問看護のオンコールは待機回数と出動頻度を分けて確認し返す
希望部署と異動の可否配属の柔軟性。欠員部署に回せるか第1希望と理由、受け入れられる範囲(例: 外科系なら可)を伝える。異動は「入職後◯年は希望部署で経験を積みたい」と期間つきで答える
入職可能日と退職交渉の状況採用計画に乗るか、辞退リスクの見積もり退職の意思を伝えた日、承諾の状況、引継ぎ期間を事実で。まだ伝えていないなら「内定後◯日以内に申し出て、◯月◯日から勤務可能」と見通しを示す
ブランク期間の過ごし方技術の現状と、復帰に向けた準備があるか期間と理由を1文で置き、ナースセンターへの届出・復職支援研修・学習した内容を行動の事実で。反省文にしない
勤務条件で優先するもの条件のミスマッチを事前に防ぐ上位3つを順番つきで(例: 夜勤回数→休日数→給与)。「すべて重要」は配置側が判断できない
他に受けている施設志望度と、内定を出す時期の調整隠さない。「同じ類型を1施設、結果待ち」と進み具合を伝え、自分が何を基準に決めるかを一言添える

答えるときに意識したいのは、前職の批判を混ぜないことです。インシデントや苦手な患者対応の話は、前職の体制の問題に話が流れやすい質問です。事実を言う必要はありますが、「前の病院は人が足りなくて」で終えると、聞く側は「うちでも同じことを言う」と受け取ります。体制の事実は、この後の逆質問で「ここではどうか」を確かめる材料に回します。

転職先の類型別に追加で聞かれること

病院・診療所・訪問看護・介護施設は法律上の目的が違い、求められる看護も違います。種別ごとの位置づけは志望動機の記事に表でまとめているので、ここでは面接で追加される質問だけを挙げます。

類型 追加で聞かれやすいこと
急性期病院①扱った医療機器・ライン類(人工呼吸器、シリンジポンプ、CV、ドレーン)②重症度、医療・看護必要度の評価に関わった経験 ③リーダー業務・新人指導・委員会の担当
回復期・療養型病院①ADL評価とリハビリ職との連携の実際 ②褥瘡・栄養・嚥下の管理経験 ③看取りの経験と、家族対応で心がけていること
クリニック(無床診療所)①1日の外来患者数、採血・点滴・検査介助の件数 ②受付・電話・会計など診療補助以外の業務への抵抗の有無 ③医師と1対1に近い関係で働くことへの考え、土曜・夕方診療の可否
訪問看護ステーション①その場に医師も同僚もいない状況で自分が判断した経験 ②運転免許の有無と運転歴、担当エリアの移動手段 ③オンコールの可否と、呼び出し時にどう動くか(家族の協力、移動時間)
介護施設(特養・老健・有料)①医師不在の時間帯に受診・救急搬送を判断した経験と基準 ②介護職員との役割分担と、指導する立場への考え ③看取りと急変時の家族への説明
企業・治験(CRC・産業保健)①PC作業・文書作成の習熟度 ②手順書どおりに正確に記録・報告した経験 ③医師・患者・依頼者の間に立った調整の経験と、臨床から離れることへの考え

類型ごとの質問はどれも、その職場で「一人で判断する場面がどれだけあるか」を測っています。訪問看護・介護施設・クリニックは、病棟より判断の単独性が高く、急性期は判断の速さと機器への習熟が問われます。自分の経験で足りない部分は、隠すより「経験はないが、こう準備している」と伝えたほうが、入職後の教育の設計に乗ります。

逆質問で「実態」を確かめる

ここがこの記事の中心です。看護師の職場は、就業規則や勤務表作成ルールに「規程」はあっても、「実際」がそれと違うことが全国の調査で繰り返し示されています。だから逆質問は、規程を聞くだけでは足りず、実績を聞く必要があります。下の表は、確かめたいこと・全国の実態・聞き方・答えが曖昧なときのサインを並べたものです。全国の実態は、看護部長(施設側)の回答と、看護師本人(当事者側)の回答を分けて書いています。

出典の略記: 日看協・病院調査=日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(2026年3月公表、回答3,502病院の看護部長)。日看協・職員調査=日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」(2026年3月公表、会員4,430名の回答、病院勤務84.2%)。医労連調査=日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月発表、看護職員本人35,933人の回答。勤務先は国公立・公的病院が約7割で、民間中小病院は少ない点に注意)。

確かめたいこと 全国の実態 聞き方 答えが曖昧なときのサイン
夜勤の休憩が実際に取れているか規程「あり」85.8%・「わからない」9.0%・「ない」3.5%。2交代の規程は平均116.7分(中央値120分)だが、実際に取れた休憩は90〜120分未満が最頻(32.9%)、60分未満も7.0%(日看協・職員調査、病院夜勤者1,335名)。医労連調査では2交替夜勤で休憩が「きちんと取れている」26.8%、仮眠が「きちんと取れている」26.6%「夜勤の休憩は規程で何分ですか。先月の夜勤で、実際に平均どのくらい取れていましたか」「規程どおりです」で終わる。実際の取得状況を師長が把握していない
夜勤明け翌日の扱い勤務表作成ルールに「1回の夜勤後おおむね24時間以上の休息」を規定している病院は69.2%(日看協・病院調査)。当事者が夜勤を続けられる条件の2位は「夜勤明けの翌日が必ず休日」39.7%(日看協・職員調査)「夜勤明けの翌日は休みに固定されていますか。明けの翌日に日勤が入ることは月に何回ありますか」「基本は休みです」「人が足りているときは」
勤務間隔「勤務間隔11時間以上」を規定している病院は75.5%(日看協・病院調査)。一方、病棟夜勤者の一番短い勤務間隔は12時間未満が58.1%、8時間未満が22.0%(医労連調査)「深夜明けから次の勤務までの最短の間隔は何時間ですか。先月の勤務表で何回ありましたか」規程は答えるが実績を答えられない
月の時間外の実績と管理方法病院側の回答では1人あたり月平均4.8時間(2025年9月、日看協・病院調査)。当事者の回答では不払い分を含めて月5時間以上が64.1%、20時間以上が19.4%(医労連調査)。施設側と本人側で大きな差がある「先月の病棟の時間外は1人平均何時間でしたか。打刻と申告のどちらで把握していますか」平均値しか出ない。自己申告制で、申告されない分を把握する仕組みがない
記録を勤務時間内に終える仕組み賃金が払われていない労働の内容は、記録57.9%、患者への対応42.3%、情報収集41.9%(医労連調査)。「なし」は31.6%で、約7割に不払い労働がある「記録は勤務時間内のどの時間帯に書いていますか。定時後に記録で残っている人は何人くらいいますか」「人によります」「慣れれば終わります」
看護配置と実際の受け持ち夜勤の充足状況は「不足感」38.1%+「やや不足」30.8%(日看協・病院調査)。一般病棟の看護職員の33.9%は月の夜勤時間が72時間を超えている(同、2025年9月・2,104病院)「夜勤は看護師何名で何床を見ていますか。欠員が出たときは何名体制になりますか」定数だけ答える。欠員時の運用に答えがない
離職率と昨年度の退職者数正規雇用11.0%、既卒採用者16.1%。99床以下の病院は13.1%、医療法人は14.0%(いずれも日看協・病院調査、2024年度)「昨年度の退職者は何人で、そのうち入職1年未満の方は何人でしたか」「少ないほうです」。人数が出てこない
欠員時の夜勤回数看護師が充足されない場合の影響として、施設側が「夜勤回数の増」64.0%、「休みが取れない」48.6%、「休憩が取れない」46.3%を挙げている(日本医労連「看護師の入退職に関する実態調査」2023年5月、141施設の施設側回答)「夜勤は月何回が標準で、昨年度いちばん多かった月は何回でしたか」「4〜5回程度」としか言わない。最大値を答えない
ハラスメントの相談窓口と、患者からの暴力への組織対応この1年に暴力・ハラスメントを受けた看護職は49.3%。相手は患者・利用者69.3%、上司(看護職)43.0%、医師31.7%(日看協・職員調査)。身体的な攻撃の93.8%は患者・利用者から「相談窓口はどこに置かれていますか。昨年度の相談件数は何件でしたか。患者さんからの暴言・暴力があったときの病院としての手順はありますか」「師長に言ってもらえれば」。窓口も手順も具体名が出ない
教育・プリセプター体制既卒採用者の16.1%が1年以内に離職(日看協・病院調査)。中途入職者向けの教育の有無は全国数値がなく、施設ごとに確かめるしかない「中途入職者の教育期間はどのくらいで、担当は誰ですか。夜勤に入るまでの標準の期間は」「経験者なのですぐ入ってもらいます」
希望部署への配属人材確保のために「希望部署への配属」を導入している病院は38.7%。「日勤のみ」54.7%、「夜勤回数・時間・曜日が選択できる」44.1%(日看協・病院調査)「配属は内定時に決まりますか。入職後の異動はどのくらいの頻度でありますか」「入ってから相談で」。配属が決まらないまま内定が出る

出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書No.102(2026年3月)/同「2025年 看護職員実態調査」ニュースリリース(2026年3月31日)/日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月)/日本医労連「看護師の入退職に関する実態調査」(2023年5月)

聞くときの作法

  • 規程と実績を分けて聞く。「休憩は取れますか」ではなく「規程は何分で、先月は実際に何分でしたか」。全国の数字が示すとおり、差があるのが普通なので、差の大きさを知るのが目的です。
  • 感想ではなく数字を求める。「忙しいですか」には主観しか返ってきません。「先月の時間外は平均何時間」「昨年度の退職者は何人」と聞けば、答えられるかどうかで把握の度合いが分かります。
  • 条件確認の順番で聞く。一次面接の最初に条件だけを並べるより、業務内容の話のあと、または見学・内定前の条件確認の場で聞くほうが話が進みます。
  • 曖昧な答えは「悪い職場」の証明ではない。ただし、実績を把握していない職場には改善の仕組みも働いていない可能性が高い、と読むことはできます。他の項目と合わせて判断します。

看護師に限らない逆質問の組み立てや、避けたい聞き方は転職面接の逆質問50例と選び方と逆質問で避けるべきNG質問にまとめています。

ハラスメントについて面接で聞いてよいか

聞いて構いません。むしろ看護師の転職では、確かめずに入るほうが危険です。日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」(会員4,430名の回答)では、この1年に就業先で暴力・ハラスメントを受けた経験が「ある」49.3%(2,185名)、「ない」39.0%。相手は患者・利用者69.3%、上司(看護職)43.0%、医師31.7%、患者・利用者の家族25.1%、同僚(看護職)21.2%でした。内容別に見ると、身体的な攻撃の93.8%は患者・利用者からですが、精神的な攻撃は患者54.6%・上司34.3%・医師27.1%と分かれ、「過大な要求」は55.3%、「個の侵害」は64.7%が上司からです。患者からの暴力と、上司からのパワーハラスメントは別の問題で、確かめる体制も別です。

当事者側の別の調査でも傾向は同じです。医労連調査(看護職員本人35,933人、2022年)では、パワーハラスメントが「よくある+ときどきある」34.5%、相手は看護部門の上司60.1%・医師39.9%。上司からのパワハラは20〜24歳で78.7%、25〜29歳で70.7%と、若い層ほど高くなっています。厚生労働省の看護職員需給分科会資料(2019年4月)も、日本看護協会の調査を引いて「看護職の52.8%が過去1年間に何らかの暴力やハラスメントを受けた経験がある」と記しており、国の検討会も把握している問題です。

法律上は「体制があるか」を聞ける

パワハラの相談窓口を置き、相談があれば対応することは、どの病院にも法律で義務づけられています。相談したことを理由に不利な扱いをすることもできません。さらに2026年10月1日からは、患者や家族・施設の利用者からの暴言・暴力への対応(相談窓口を置き、抑え込む手立てを取ること)も病院の義務になりました。患者や利用者からの暴言・暴力に組織としてどう対応するかは、2026年10月以降は堂々と確かめられる項目です。

病院や診療所の管理者には、働く人の勤務環境を良くするよう努める責任があり、都道府県には病院の勤務環境を相談できる窓口(医療勤務環境改善支援センター)があります。つまり「相談窓口はどこですか」という質問は、病院に求められている体制の有無を聞いているだけで、不躾な質問ではありません。

聞き方は事務的に

「ハラスメントはありますか」と聞いても「ありません」としか返りません。次のように、体制の事実を聞きます。

  • 「ハラスメントの相談窓口はどこに置かれていますか。看護部の外に窓口はありますか」
  • 「昨年度の相談対応件数は何件でしたか」(0件という答えは、起きていないか、窓口が使われていないかのどちらかです)
  • 「患者さんからの暴言・暴力があったとき、病院としての対応手順はありますか。警察や警備への連絡の基準は」
  • 「医師からの言動で困ったとき、看護部はどう間に入りますか」

前職でハラスメントを受けたことを転職理由として語る場合は、感情ではなく体制の事実に言い換えます。言い方の型は志望動機の記事の「人間関係:体制の事実に言い換える」の項を参照してください。退職そのものに関わる相談先はパワハラで退職するときの進め方にまとめています。

見学で見るポイント

逆質問の答えは、見学で裏が取れます。見学は面接の前後に組まれることが多く、ない場合は依頼して構いません。見るのは次の6点です。

  • ナースステーションの時刻と残っている人数。日勤終了の定時を聞いておき、その時刻を過ぎて何人が記録や処置で残っているかを見ます。逆質問の「時間外は月平均何時間」と照らします。
  • 記録端末の台数。看護師の人数に対して端末が少ないと、記録の順番待ちが時間外に回ります。不払い労働の内容1位が「記録」57.9%(医労連調査)である背景の一つです。
  • 休憩室・仮眠室の有無と場所。病棟内にあるか、横になれる構造か、仮眠中に呼ばれない仕組みがあるか。規程の休憩時間が実際に取れるかは、場所でかなり決まります。
  • 掲示されている勤務表。個人情報なので凝視はしませんが、見える範囲で「明け→日勤」「夜勤の連続」「月の夜勤回数」の傾向が分かります。勤務間隔11時間以上を規定している病院は75.5%ですが、規程と表は別物です。
  • 申し送りの時間帯。始業時刻の前に情報収集や申し送りが始まっていれば、その時間は前残業です。「情報収集」は不払い労働の内容で41.9%(医労連調査)を占めています。
  • 職員同士の声かけと患者対応。数字にはなりませんが、通りがかりの職員が目を合わせて挨拶するか、患者の呼び出しに誰が動くかは、人間関係と人員の余裕を映します。

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よくある質問

看護師の面接で、休憩や残業の実態を逆質問として聞くと印象が悪くなりませんか?

聞き方しだいです。「残業は多いですか」と感想を求める形ではなく、「夜勤の休憩は規程で何分で、先月は実際に平均どのくらい取れていましたか」「時間外は何で把握していますか」のように、規程と実績を分けて事務的に聞けば、条件確認として受け取られます。日本看護協会の2025年調査では、夜勤の休憩規程が「ある」職場が85.8%ある一方、2交代で実際に取れた休憩は90〜120分未満が最も多く、規程の中央値120分を下回っています。差があるのが全国的な実態なので、確認すること自体は不自然ではありません。

面接でハラスメントについて質問してもよいですか?

構いません。ただし「ハラスメントはありますか」と聞いても「ありません」としか返らないので、「相談窓口はどこに置かれていて、昨年度の相談件数は何件でしたか」「患者さんからの暴言・暴力があったときの病院としての手順はありますか」と、体制の事実を聞きます。パワハラの相談窓口を置くことは、どの病院にも法律で義務づけられています。2026年10月1日からは、患者や家族からの暴言・暴力への対応も病院の義務になりました。体制を聞かれて答えられないこと自体が判断材料になります。

看護師の転職面接はどのような流れで、誰が面接官になりますか?

病院では看護部長または師長が面接官となり、事務長や人事担当が同席する形が一般的です。面接の前後に病棟見学が組まれることが多く、内定後に労働条件通知書で給与・夜勤回数・休日などを確認する流れです。クリニックや訪問看護ステーションでは院長・管理者が直接面接することが多く、1回で決まることもあります。見学と条件確認の機会がない場合は、面接の場で依頼して構いません。

夜勤やオンコールができないと面接で伝えると不利になりますか?

伝え方で変わります。「できません」だけで終わらせず、「夜勤は不可、2027年4月以降は月2回まで可」のように可否・上限回数・時期を数字で伝えれば、採用側は配置を計算できます。日本看護協会の2025年調査では、人材確保のために「日勤のみ」の働き方を導入している病院が54.7%、「夜勤回数・時間・曜日が選択できる」病院が44.1%あり、条件つきの勤務は珍しくありません。隠して入職し、後から夜勤を外れるほうが職場との関係を悪くします。

他に受けている施設を聞かれたら、正直に答えるべきですか?

正直に答えて構いません。聞かれる意図は志望度の確認と、内定を出す時期の調整です。「同じ急性期の病院を1施設、結果待ちです」「訪問看護ステーションを1か所、来週面接です」のように類型と進み具合を伝え、あわせて自分が何を基準に決めるのか(夜勤回数、休日、通勤時間など)を一言添えると、採用側は条件提示の判断ができます。嘘をついて辞退する場合のほうが、後の関係に響きます。

参考: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書No.102(2026年3月)/ 日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」ニュースリリース(2026年3月31日)/ 日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月)/ 日本医労連「看護師の入退職に関する実態調査」(2023年5月)/ 厚生労働省 第8回看護職員需給分科会 資料2(2019年4月)/ e-Gov法令検索「労働施策総合推進法」(職場のハラスメント防止措置・2026年10月1日施行の改正)/ 同「医療法」(医療従事者の勤務環境改善)

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日本の転職市場・採用動向を踏まえ、書類選考突破のノウハウを発信

本記事は、採用担当者へのヒアリングと実際の書類選考データをもとに、実践的な観点で執筆しています。 編集方針を見る →