30秒でわかる結論
1年目で辞める新卒看護師は100人中8.4人、約12人に1人。日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(2026年3月公表、回答3,502病院)では、新卒採用37,386人のうち3,144人が年度末までに退職しました。99床以下の病院では13.8%、500床以上では7.6%と、規模で差があります。
管理者は「精神的疾患」「適性への不安」「実践能力への不安」と見ている。同じ調査で看護管理者が挙げた新卒の退職理由の上位3つは、いずれも本人の側の問題です。看護師本人への調査(日本医労連2022年、35,933人)では、辞めたい理由の1位は「人手不足で仕事がきつい」で、20〜24歳では63.7%でした。このずれを知ってから書類と面接に臨みます。
辞める前に確認するのは、院内異動の制度・奨学金の返還条件・退職の手続きの3点。正職員なら、退職は申し出てから2週間たてば成立します。奨学金の「辞めたら返す」条件は契約書で決まりますが、辞めたことへの違約金を払わせる約束は法律で禁止されています。
1年目で辞める新卒看護師は何人に1人か
日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(報告書No.102、2026年3月31日公表。全国8,022病院の看護部長に調査し、3,502施設が回答、有効回収率43.7%)によると、2024年度の新卒採用者の離職率は8.4%でした。2024年4月1日時点の新卒採用者37,386人のうち、年度末までに退職した人が3,144人です。前年度は8.8%で、0.4ポイント下がっています。正規雇用看護職員全体の離職率は11.0%(549,135人中、総退職者60,709人。定年退職3,449人を含む)、既卒採用者は16.1%(27,005人中4,347人)です。
この離職率は病院側(看護部長)の回答で算出された数字で、定年退職も転職も含みます。2〜3年目の離職率は、この調査では公表されていません。「3年以内離職率」のような数字を目にすることがありますが、一次資料で確認できる新卒の数字は1年目の8.4%だけです。
養成所の種別で7.5%〜12.3%
同じ調査で、新卒採用が1名以上あった2,106病院について養成課程別の離職率を見ると、全体8.2%(34,750人中2,809人)のなかで、大学卒7.5%、短大3年課程8.1%、看護師学校養成所3年課程8.7%、その他(5年一貫教育校等)9.2%、2年課程12.3%でした。母数が異なるため全体値は8.4%とわずかに違います。
病床規模で13.8%〜7.6%、小さい病院ほど高い
| 病床規模 | 新卒採用者 | 既卒採用者 | 正規雇用全体 |
|---|---|---|---|
| 99床以下 | 13.8% | 19.0% | 13.1% |
| 100〜199床 | 11.3% | 18.0% | 12.6% |
| 200〜299床 | 8.8% | 14.4% | 11.3% |
| 300〜399床 | 8.3% | 14.4% | 11.1% |
| 400〜499床 | 8.2% | 14.5% | 10.1% |
| 500床以上 | 7.6% | 13.1% | 10.0% |
| 出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書No.102(2026年3月公表、回答3,502病院)。2024年度・正規雇用の離職率 | |||
新卒の離職率は99床以下で13.8%、500床以上で7.6%と、規模が小さいほど高く、差は約1.8倍です。小規模病院では同期の人数も教育担当の人数も少なく、新人研修を院内で完結させにくいことが背景として考えられますが、この調査は理由までは示していません。既卒採用者の離職率も同じ傾向で、99床以下19.0%、500床以上13.1%です。
設置主体では日赤5.6%、医療生協10.9%
| 設置主体 | 新卒採用者 | 既卒採用者 |
|---|---|---|
| 社会福祉法人 | 11.2% | 17.0% |
| 医療生協 | 10.9% | 18.4% |
| 医療法人 | 10.3% | 18.1% |
| 済生会 | 9.9% | 13.3% |
| 公益社団・財団法人 | 9.6% | 16.3% |
| 公立 | 8.1% | 9.1% |
| 私立学校法人 | 8.0% | 12.8% |
| 国立 | 7.2% | 12.1% |
| 日本赤十字社 | 5.6% | 9.5% |
| 会社 | 5.5% | 4.2% |
| 個人 | 2.4% | 22.1% |
| 出典: 同上。新卒離職率の高い順。個人病院は新卒採用数自体が少ないため割合が振れやすい点に注意 | ||
都道府県別に新卒離職率が高いのは、香川県11.5%、大阪府11.1%、愛媛県11.0%です。正規雇用全体では大阪府・奈良県14.1%、神奈川県13.3%、東京都13.0%、既卒では大阪府・兵庫県20.1%、沖縄県20.0%、和歌山県18.8%でした。
ここまでの数字で押さえておくことは2つです。1年目で辞める人は毎年3,000人規模でいること、そして、辞める割合は本人の資質より病院の規模・設置主体・地域で大きく変わることです。
看護管理者はこう見ている:退職理由の「管理者回答」と「当事者回答」のずれ
同じ日本看護協会の調査には、新卒の退職者が1名以上いた993病院の看護管理者に「新卒看護師の主な退職理由」を5つまで選んでもらった結果があります。採用側がどの前提であなたの退職を見るか、そのまま表れています。
| 看護管理者が考える新卒看護師の主な退職理由(5つまで) | 回答率 |
|---|---|
| 健康上の理由(精神的疾患) | 54.6% |
| 自分の看護職員としての適性への不安 | 46.6% |
| 自分の看護実践能力への不安 | 44.2% |
| 上司・同僚との人間関係 | 27.0% |
| 他施設への関心・転職 | 23.0% |
| 健康上の理由(身体的疾患) | 15.4% |
| 他分野(看護以外)への関心・転職 | 14.9% |
| 転居 | 8.4% |
| 結婚 | 7.9% |
| 家族の健康問題・介護 | 7.6% |
| 医療事故への不安 | 6.0% |
| 出産・育児 | 4.6% |
| 夜勤の負担が大きい | 3.8% |
| 看護内容への不満 | 3.7% |
| 進学・キャリアアップ | 3.7% |
| 給与への不満 | 2.6% |
| 教育体制への不満 | 2.5% |
| 超過勤務が多い | 1.8% |
| 休暇がとれない | 1.2% |
| 患者・家族との関係(暴言・暴力等) | 0.5% |
| 出典: 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(新卒退職者1名以上の993病院の看護管理者が回答、複数回答) | |
上位3つ、精神的疾患54.6%・適性への不安46.6%・実践能力への不安44.2%は、いずれも「本人の状態」として整理された理由です。反対に、夜勤の負担3.8%、給与への不満2.6%、教育体制への不満2.5%、超過勤務1.8%、休暇がとれない1.2%と、職場の労働条件を理由に挙げた管理者はほとんどいません。
看護師本人に聞いた調査では順位が入れ替わります。日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月発表、看護職員本人35,933人が回答。回答者の勤務先は国立・公立・公的病院が約7割で、民間中小病院は少ない点に注意)では、仕事を辞めたいと「いつも思う」24.0%・「ときどき思う」55.2%、合わせて79.2%でした。辞めたい主な理由(3つまで)は次のとおりです。
| 看護師本人が挙げる「辞めたい理由」(3つまで) | 全体 |
|---|---|
| 人手不足で仕事がきつい(20〜24歳では63.7%、30〜34歳61.5%) | 58.1% |
| 賃金が安い | 42.6% |
| 思うように休暇が取れない | 32.6% |
| 夜勤がつらい | 23.6% |
| 思うような看護ができず達成感がない | 23.1% |
| 職場の人間関係 | 20.1% |
| 家族に負担をかける | 13.3% |
| 出典: 日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月発表、看護職員本人35,933人回答)。「仕事を辞めたい」と答えた人の理由 | |
管理者側で2.6%だった「給与」が当事者側では42.6%、管理者側で1.8%だった「超過勤務」に近い「人手不足で仕事がきつい」が当事者側では58.1%です。同じ退職を、管理者は「本人の適性・健康」、本人は「人手と賃金」で説明しているわけです。どちらが正しいかではなく、次の職場の面接官は前者の前提で聞いてくる、ということを知っておく必要があります。「なぜ1年で辞めたのか」への答えを、気持ちではなく、人員体制・受け持ち人数・夜勤回数・教育体制といった確認できる事実で用意しておくのはそのためです。転職理由の言い換えは看護師の志望動機・転職理由の書き方に、当事者調査の全体像は看護師が辞める理由の実態にまとめています。
1〜3年目の職場で起きていること:「自分だけではない」を実数で
辞めたい気持ちが自分の弱さだと感じているなら、同じ年齢層の数字を見てください。
- 上司からのパワハラ経験は20〜24歳で78.7%。日本医労連の2022年調査(35,933人)で、パワハラが「よくある」6.1%+「ときどきある」28.4%=34.5%。相手は看護部門の上司60.1%、医師39.9%、同僚21.4%、患者20.5%です。パワハラを受けた人のうち相手が上司だった割合は、20〜24歳78.7%、25〜29歳70.7%に対し、40〜50歳代は53.0〜56.9%。若いほど上司から受けている構造です。日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」(2026年3月公表、会員4,430人回答、平均43.3歳)でも、この1年に暴力・ハラスメントを受けた人は49.3%で、相手は患者・利用者69.3%、上司(看護職)43.0%、医師31.7%でした。
- メンタルヘルス不調による1か月以上の連続休暇を取る職員が増えた病院は25.9%。日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(3,502病院)で、2024年度にメンタルヘルス不調による1か月以上の連続休暇取得者数が「とても増加」2.8%、「やや増加」23.1%、「変わらない」50.3%、「やや減少」11.7%、「とても減少」4.6%でした。4病院に1病院で増えています。
- 20代で看護職を続けたいと「とてもそう思う」人は10.6%。日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」(4,430人)で、就業継続意向が「とてもそう思う」は全体18.5%、20〜29歳では10.6%(「ややそう思う」43.1%、n=715)です。50〜59歳の23.2%の半分以下で、全年代で最も低い層です。
- 一般病棟で仕事を辞めたいと「いつも思う」人は27.6%。日本医労連の2022年調査で、「いつも思う」は全体24.0%、職場別では一般病棟27.6%、集中治療室24.3%、手術室23.0%でした。勤務形態別では日勤のみ17.4%に対し、2交替16時間以上27.3%、3交替25.9%です。
つまり、1〜3年目の看護師が「いつも辞めたい」と思い、上司からの圧力を感じ、続ける自信を持てないのは、個人の例外ではなく、調査で確認できる同年代の多数の状態です。この認識は、次の判断を感情から切り離すために必要です。夜勤の負担が具体的にどう数字に出ているかは看護師の夜勤の実態で扱っています。
辞める前に確認する3点
辞めると決めてからではなく、決める前に確認しておくと、退職後の選択肢と手取りが変わる項目です。
1. 院内で部署を変える制度があるか
日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(3,502病院)で、人材確保のために導入している働き方として「希望部署への配属」を挙げた病院は38.7%です。ほかに、日勤のみ54.7%、夜勤回数・時間・曜日が選択できる44.1%、短時間勤務(育児・介護休業法によるもの以外)39.3%、夜勤のみ31.2%、長期休職制度12.7%があります。
辞めたい理由が「この病棟の人員と上司」であって「看護の仕事そのもの」でないなら、異動で解決する可能性があります。異動の希望は看護部に出すもので、直属の上司を通さずに相談できる窓口(看護部長室、人事、院内のハラスメント相談窓口)が就業規則や院内掲示に書かれているはずです。異動を試してから辞めるか、試さずに辞めるかで、面接での説明のしやすさも変わります。「異動を申し出たが配置の都合で叶わなかった」は、事実として言える退職理由になります。
2. 奨学金・修学資金の返還免除条件と、退職したときの扱い
病院や自治体の修学資金を借りて入職した場合、一定年数勤めれば返還が免除される契約になっていることが多く、途中で辞めると返還が発生するのが一般的です。ここは退職の自由とは別の、お金の契約の問題として整理します。確認するのは次の3点で、すべて貸与契約書(または修学資金規程)に書かれています。
- 返還が免除される条件(勤務年数。「卒業後◯年間、当院に看護師として勤務したとき」の形)
- 途中で退職した場合の返還額の計算(全額か、勤務年数に応じた按分か)と、返還の期限(一括か分割か)
- 返還が免除・猶予される例外(病気による退職、死亡、進学など)
法律との関係では、「辞めたら違約金を払う」「辞めたら損害賠償する」という約束を労働者にさせることは禁止されています。貸した学費を返してもらう「貸与の返還」と、辞めたことへの「違約金」は別物です。実際の契約がどちらに当たるかは、返還条件の書き方(勤務の継続を返還免除の条件にしているだけか、退職を理由に本来の貸与額を超える負担を課しているか)で変わるため、契約書を持って労働基準監督署か法律の専門家に確認してください。返還額が確定してから退職日を決めると、分割の交渉や次の職場の入職日の調整がしやすくなります。なお、1年契約などの有期契約の人が契約の途中で辞める場合、辞める理由が自分の落ち度によるものだと、病院から損害賠償を求められることがあります。有期契約の場合はこの点も確認対象です。
3. 退職の手続きと、辞められる時期
多くの看護師は期間の定めのない雇用(正職員)です。この場合、退職は申し出てから2週間たてば成立します。病院の承認は要りませんし、理由を言う必要もありません。就業規則に「退職は1か月前までに申し出ること」のような予告期間が書かれている場合は、その規定も確認し、両方を満たす日程で退職届を出すのが現実的です。引き継ぎや有給休暇の消化の交渉がしやすくなります。
期間の定めのある雇用(1年契約の嘱託など)の場合は扱いが違います。契約期間の途中は、やむを得ない事情があるときに限って辞められるのが原則です。ただし1年を超える契約でも、1年働いたあとは申し出ればいつでも辞められます(高度専門職と満60歳以上の人は例外)。
退職届の書式と提出の手順は退職届の書き方、引き止めへの対応と日程の組み方は退職交渉の進め方とスケジュールにまとめています。上司からの圧力が強く、面談そのものが負担になっている場合はパワハラ・モラハラ退職の5ステップも参照してください。
看護師を続けるか、看護以外に行くか
1〜3年目で辞める人の進路を示す公的データとして、厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査」(2010年8月〜2011年1月実施、看護師等養成所の卒業生20,388人が有効回答。15年前の調査なので、年次を踏まえて読んでください)があります。
- 離職中の人のうち、再就職で「看護職員として働きたい」人は36.1%。離職後1年未満の人では61.4%、1〜3年では51.6%、5年以上では40%未満と、離れている期間が長いほど看護に戻る意向が下がります。
- 通算就業期間が1年未満で辞めた人は、「看護職員以外として働きたい」49.7%、「看護職員として働きたい」22.8%。1年未満で辞めた人の約半数は、看護を離れる方向を考えていました。
- 再就職にあたっての不安は、「最新の知識・技術に対応できるか」33.4%、「家事・子育てと両立できるか」32.6%。研修を希望する人は76.1%でした。
- 再就職先を探した手段は、友人・知人の紹介26.7%、ハローワーク22.1%、ナースセンター10.2%。選んだ理由は、通勤が便利56.5%、勤務時間が希望に合う51.0%、短時間勤務ができる20.4%です。
この数字から言えるのは、1年未満で辞めた人の半数が「看護以外」を考えるのは珍しいことではないこと、そして、看護に戻る場合の不安の1位が人間関係ではなく知識・技術だということです。1〜3年目で辞める場合、臨床で身につけた技術はまだ限られているので、次の職場で研修を受けられるかが選び方の軸になります。
ナースセンターへの届出は努力義務、届出率は14.9%
病院などを辞めたら、住所・氏名などを都道府県ナースセンターに届け出ておくと、復職の案内や相談の窓口がつながります。届出は看護師の努力義務で、罰則はありません。都道府県ナースセンターは法律で設けられた公的な窓口で、看護師への無料の職業紹介、就業の促進に関する情報の提供・相談、看護の知識・技能に関する研修などを行っています。
厚生労働省の看護職員需給分科会資料(2019年4月)によると、離職者(推計)に占めるナースセンター届出者の割合は全国平均14.9%(平成28年)で、届出のうち25.5%は病院などによる代行届出でした。届出制度を「知っていた」人は35.5%、「聞いたことはあるがよく知らない」30.6%、「聞いたことがなかった」34.0%です。届け出ていない人が8割以上ですが、看護を続けるか迷っている段階でも、復職支援研修と相談は無料で使えます。看護以外に行く選択をしたとしても、届出をしておけば、数年後に戻る判断をしたときの情報が届きます。
看護を続けるなら、次の職場は「既卒の離職率16.1%」を前提に選ぶ
看護を続ける場合に知っておく数字が、既卒採用者の離職率16.1%(日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」、既卒採用27,005人中4,347人が退職)です。新卒の8.4%のほぼ2倍で、中途で入った人のほうが1年以内に辞めています。設置主体別では個人病院22.1%、医療生協18.4%、医療法人18.1%、病床規模別では99床以下19.0%、100〜199床18.0%と、新卒で離職率が高い層と重なります。
2回目の職場で同じことを繰り返さないために、求人票では離職率・休日数・残業・夜勤体制・教育体制を全国平均と並べて読む必要があります。読み方は看護師の求人票の見方に、面接で実態を確かめる逆質問は看護師の面接で聞かれることと逆質問にまとめました。看護師の転職全体の流れは看護師の転職ガイドから辿れます。
第二新卒としての書類の書き方
在籍1〜3年の職歴は、短いこと自体より「何をしていたか分からない」ことで評価を落とします。日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」(4,430人)で、看護職が働き続けるために重要視することは、業務や役割、責任に見合った賃金額53.6%、休みがとりやすい49.6%、職場の人間関係が良い48.5%、希望する働き方ができる38.9%でした。採用側はこの逆、つまりどの業務と役割を担えるかを書類で読もうとしています。1年目に身についたことを、形容詞ではなく数で書きます。
| 項目 | 避ける書き方 | 数で書く形(◯は自分の実績を入れる) |
|---|---|---|
| 配属と体制 | 急性期病棟で勤務 | ◯床の◯科病棟(看護体制◯対◯、2交替/3交替)。入職◯年◯月〜退職◯年◯月 |
| 受け持ち | 患者さんを受け持った | 日勤の受け持ち◯〜◯名。◯か月目から独り立ち。夜勤の受け持ち◯名(看護師◯名体制) |
| 処置・技術 | 基本的な看護技術を習得 | 採血・静脈路確保・点滴管理・吸引・経管栄養・膀胱留置カテーテル管理など、独力で実施できるものを列挙。扱った機器(輸液ポンプ・シリンジポンプ・モニター)も書く |
| 夜勤 | 夜勤も経験 | ◯か月目から夜勤開始、月◯回(2交替16時間/3交替)。独り立ち後の夜勤回数 |
| 研修・委員会 | 新人研修を受けた | 院内新人研修◯回受講、BLS等の資格、病棟内の係・委員会名 |
| 退職理由 | 人間関係がつらく一身上の都合で | 体制の事実で一行。「看護師◯名で◯床を見る夜勤が月◯回続き、異動を申し出たが配置の都合で叶わなかったため」の形 |
| ◯には自分の実績を入れる。書いた数字は面接でそのまま聞かれるので、口頭で手順まで説明できる範囲にとどめる | ||
職歴が短い場合の履歴書の書き方は履歴書の職歴が多い場合の書き方、第二新卒としての書類全体の組み立ては第二新卒の転職で書類選考を突破する5つのコツ、職務経歴書の構成は看護師の職務経歴書の書き方を参照してください。
経験が浅い人が求人票で見る項目
1〜3年目で移る場合、求人票で確認する優先順位は、給与より教育体制です。既卒採用者の離職率16.1%が示すとおり、中途で入った人の定着は新卒より難しく、その差を埋めるのは入職後の研修と相談相手です。
- 中途採用者向けの研修の有無と期間。「新人研修あり」が新卒だけを対象にしている病院は多いので、既卒1〜3年目にも適用されるかを聞きます。
- プリセプター(担当の先輩看護師)の配置。誰に何か月つくのか。「屋根瓦式」「チューター制」など名称は病院ごとに違うので、実態を聞きます。
- 独り立ちまでの目安と夜勤開始の時期。入職後何か月で受け持ちを持ち、何か月で夜勤に入るのか。前職の経験年数によって変わるかどうか。
- その病院の既卒離職率。求人票に書かれていなければ面接で聞いて構いません。全国平均16.1%と比べて読みます。
関連記事
- 看護師が辞める理由の実態 — 当事者調査(35,933人)の実数で見る辞めたい理由
- 看護師の面接で聞かれることと逆質問 — 「なぜ1年で辞めたのか」への答え方と、実態を確かめる逆質問
- 看護師の夜勤の実態 — 2交替16時間の割合と求人票の夜勤表記の読み方
- 看護師の求人票の見方 — 離職率・休日・残業・手当を全国平均と並べる
- 看護師の志望動機・転職理由の書き方 — 転職理由を「次で担いたい看護」に言い換える
- 看護師の転職ガイド — 看護師の転職記事のハブ
あなたに合う転職エージェントを見つけませんか? 無料診断で最適なエージェントを3分で見つける →
よくある質問
1年未満で辞めると、次の職場は見つからないのですか?
日本看護協会の2025年病院看護実態調査では、新卒採用者37,386人のうち3,144人(8.4%)が1年目のうちに退職しています。毎年3,000人規模で同じ立場の人が次を探しているということです。採用側が見るのは在籍期間の長さそのものより、辞めた経緯を事実として短く説明できるか、1年目に何を担当したかを受け持ち人数・処置・夜勤回数で書けるか、次の職場で何を確認したうえで選んだかの3点です。既卒採用者の離職率は16.1%と新卒より高いので、次の職場は教育体制と離職率を確認して選ぶ必要があります。
奨学金(修学資金)が残っていても辞められますか?
退職そのものは、申し出てから2週間たてば成立します(正職員など、期間を決めていない雇用の場合)。奨学金は別の問題で、貸与契約書にどう書かれているかで扱いが変わります。確認するのは、返還免除の条件(勤務年数)、途中退職時の返還額と期限(一括か分割か)、返還が免除される例外(病気など)の3点です。「辞めたら違約金を払う」という約束を労働者にさせることは、法律で禁止されています。返還条件が借りたお金の返済なのか、辞めたことへの違約金に当たるのかは契約の形によるので、契約書を持って労働基準監督署や法律の専門家に確認してから退職日を決めてください。
上司から「看護師に向いていない」と言われました。辞めるべきですか?
日本看護協会の2025年病院看護実態調査で看護管理者が挙げた新卒退職理由は、適性への不安46.6%・実践能力への不安44.2%と、本人の側の問題として整理されています。一方、看護師本人への調査(日本医労連2022年、35,933人)では辞めたい理由の1位は人手不足で仕事がきつい58.1%で、20〜24歳では63.7%です。向いていないかどうかは、人員と教育体制が整った別の部署や職場で同じことが起きるかを見てから判断するほうが確実です。院内で部署を変える制度を持つ病院は38.7%あるので、退職の前に異動の可否を確認してください。
第二新卒の看護師は、病院以外にも行けますか?
行けますが、条件つきです。診療所・訪問看護・介護施設は病院より看護師の人数が少なく、1人で判断する場面が多いので、新人教育の体制は病院より薄いのが普通です。厚生労働省の2010〜11年の調査では、離職した看護職員が再就職で不安に感じることの1位は最新の知識・技術に対応できるか(33.4%)でした。1〜3年目で病院以外に移る場合は、入職後の研修と相談相手(プリセプターや先輩看護師)の有無を求人票と面接で必ず確認してください。看護以外の職種を考える場合は、看護師資格を持ったまま検討できます。
ナースセンターは何をしてくれるのですか?
都道府県ナースセンターは、法律で設けられた看護師のための公的な窓口で、無料の職業紹介、就業に関する情報提供と相談、看護の知識・技能に関する研修を行っています。看護師が病院などを辞めたときは、住所・氏名などをナースセンターに届け出るよう努めることになっています(努力義務で罰則はありません)。厚生労働省の資料では、離職者に占める届出者の割合は全国平均14.9%、届出制度を知っていた人は35.5%にとどまります。辞めたあと看護を続けるか迷っている段階でも、届出と相談は無料で使えます。
参考:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」報告書No.102(2026年3月31日公表)/日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」ニュースリリース(2026年3月31日)/日本医労連・全大教・自治労連「2022年 看護職員の労働実態調査」(2023年5月11日記者発表)/厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査」(2010〜11年)概要/厚生労働省 第8回看護職員需給分科会 資料2(2019年4月25日)/e-Gov法令検索「看護師等の人材確保の促進に関する法律」(ナースセンターの業務・離職時の届出)/同「民法」(退職の申入れ)/同「労働基準法」(違約金の禁止・有期契約の退職)